1132 沸き立つ妄想

 少々のぼせてきた眞子は半身浴に切り替えるのだが。

奈緒さんとの会話の中で、おかしな妄想をして濡れてしまったので、即座に浴槽に戻るのだが……(笑)


***


「うん?なんで半身浴に切り替えた所なのに、直ぐ浴槽に戻るのよ?」


……鋭いですね。

そして、何事もない様にコソッと浴槽に戻ったのに、目敏いですね。



「えっ?……あぁ、いや、あの、別に他意はないですけど、ちょっと半身浴するには、まだ時期的にも寒かったかなぁって」

「うん?寒い?別に寒く無いけど……って、アンタまさか」

「あの……しゅみません」


隠そうとしたんですが……アッサリ、バレました。


うぅ……恥ずかしいです。


そして、なんとも面目ないです。



「もぉ、眞子~~~頼むわよぉ。そのままじゃあ、美樹以上の、おかしな女に成っちゃうよ。それ、明らかに穴開きパンツの遥か上に行っちゃってるじゃない」


Σ(゚д゚lll)ガーン



「えぇ~~~っ、でも、だって……そうは言いますけど。……崇秀となら、なんか、そう言う関係も有りかなぁって」

「あのねぇ、眞子。アンタ、仲居間さんに変な調教されてるんじゃないでしょうね?そう言うのダメだよ」

「あぁ、それはされてないです、されてないです。崇秀は、一切そう言うおかしな行為はして来ませんから、神に誓って大丈夫です。だから崇秀を変な風にだけは見ないで下さい」


ダメダメダメダメ!!

私のおかしな妄想のせいで、崇秀まで変態扱いされるのだけはダメですよ。


そう言う変な事に興味を持ってるのは、変態の私だけですから誤解はしないで下さい。



「あっそぉ、じゃあ良いんだけどさぁ。……アンタ、その調子だとSEXはしたんでしょ。快楽の溺れて、あんまり男に依存しすぎると、後で泣きをみるわよ」


いや……それも、まだしてないですけど。


あぁでも、言われてる通り、ある意味依存はしてますね。

此処は断言してもいい位、崇秀無しの人生なんてものは有り得ませんので。


寂しくて、死んじゃいます。



「あぁ、いや、誤解しないで下さいよ。これでもまだHは一度もしてないんですよ。今の所、崇秀は、そう言うのも求めて来ていませんから」

「えぇ~~~っ!!嘘でしょ。まだHもしてないのに、その有様なの?」

「あぁ、はい、そうですね。……ダメですかね?」


私って……そんなに酷いですかね?

実は、みんな黙ってるだけで、普通は、そんなもんなんじゃないですかね。


いや、多分そうですよ。

女の子は、みんな、被虐的な妄想が大好きな生き物の筈ですから。


まぁ奈緒ネェは生粋の女王様気質だから、そう言う願望がないのかもしれないけどね。

どちらかと言えば『首輪をする立場』じゃなくて『首輪をさせる立場』の様な気がしないでもないですし。



「ダメってもんじゃないわよ。終わってるわよ、それ。終末だよ」

「えぇ~~~っ、そんなに終わっちゃってますか?」

「あぁ~~あっ、もぉ自覚もないし。……まぁ良いや。そろそろ、みんなも待ってる頃だし。その話は風呂上がってから、脱衣所でセットしながら続きをしよ。このままアンタと話を続けてたら、のぼせちゃいそうだし」

「あぁ、はい、そうですね。このままじゃあ茹でタコに成っちゃいますね」


もぉ既に食べ頃以上に茹だってますけど。

なので今の現状では、茹で過ぎたタコならぬ、茹で過ぎた眞子です。



「ぷぷっ……茹で眞子?」


言われっちゃった。


でも、なんで私の考えている事が解ったんですか?


***


 ……なんて思いながら、洗い場で体をサッと流してから2人で脱衣所に向う。

それで服を着ながら、さっきの話しの続きを即座に始めようとしたんだけど……


あっ!!……今日の奈緒ネェの下着可愛いですね。

それ、何所で買ったんですか?

……なんて、さっきの話とは完全に無関係なものに興味を示してる自分が居た。

例の脳稜が大きくて、色々な方向に思考が向いてしまう『女性脳』って奴が発現していた。


でもでも、これではマズイと思ったので、下着の話を聞くのは我慢して、さっきの話の続きを強引にする事にした。



「あの、奈緒ネェ……所で、さっきの話なんだけど」

「うん?あぁ『アンタが終わってる』って話ね」

「うん。ヤッパ私って、相当マズイ類の人間なのかなぁ?」

「あぁまぁ、極論で言えば、そこまで不味いって訳じゃないんだけどね。あまり良い方向に進んでるとは言えないかな」

「そっかぁ。でも、奈緒ネェ。女の身で相手の事が好きだったらさぁ。無性に、なんか色々なサプライズをしてあげたくならない?」

「そうだね。まぁ成るね。でも、眞子、それは些か方向性を間違ってるんじゃないの?」

「どうしてですか?首輪は、そんなにダメですかね?」


確かにね。

冷静に考えてみれば、奈緒ネェの言う通り、完全に『間違った方向』ではあるんですけどね。

それが解っていてもチャレンジしてみたいなぁって心境が湧いてくる事ってあるんじゃないですかね?


まぁそう考えてしまう私は、ある意味、美樹さんと同類なのかもしれませんがね。


でもね。

これはさっき奈緒ネェにも言ったんだけど、女の身ってね。

なんかそう言う被虐的な欲求が無性に湧いて来る事が偶に有るのよ。


だからこれも、そんなに悪くないと思うんだけどなぁ。

ソフトSMや、羞恥プレイの一環っと言う事で。



「どうして?って……仲居間さんは、アンタに『対等の立場』を求めてるんじゃないの?それ、全然、対等な立場じゃないんだけど」


……そっか。

そこをピンポイントに絞ったら、そう思うのは、なにも不思議な事じゃないかぁ。


対等な立場って意味で考えたら、明らかに首輪じゃあ対等な立場じゃないですもんね。


でもなぁ……


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ♪<(_ _)>


眞子にも困ったもんですね。

普段は比較的毅然としてるくせに、奈緒さんの前では、どこか甘えた根性が出てしまうのか。

またロクデモナイ事ばかり言ってるみたいです(笑)


……っと言え奈緒さんは、眞子が本気で心を許せる人物の1人なので、どうしてもこう言うのが出てしまうのかもしれません。


変な話、こういう相談は、世間体もある事ですので、素直ちゃんや真上さんにする訳にもいかないでしょうしね。

(飯綱ちゃんとならしそうですが……(笑))


さてさて、そんな中。

何故かまだ『首輪』を諦めきれない眞子は、何やら屁理屈を捏ねて、奈緒さんに、その正当性を認めて貰おうとしてるみたいなのですが。

当然、奈緒さんの口から「対等」と言う言葉が出てきた以上、そう上手くはいかないでしょうし。

なにより奈緒さんが、このままの眞子では大変な事に成ってしまう、っと言う根拠もあって、この話をしているので、恐らくは完膚なきまで叩きのめされると思いますです。


そんな感じの話を次回は書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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