第一章 第六十七話 Bath time(風呂での出来事)

1123 向こうに戻るにしても、まずは素直ちゃんの泣き顔を何とかしなきゃね

 第一章・第六十七話【Bath time(風呂場での出来事)】が始まるよぉ~~~!!

(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 067【Bath time(風呂場での出来事)】


 『色々あったけど。一杯泣いちゃったから、まずは、いつもの素直ちゃんに戻ろうねっ』


 ……っとまぁ、今回の話が始まった訳なんですけども。

実の所は、なんの捻りもなく、前回の真琴ちゃんの部屋の続きだったりします。


でもほら、前回って言えばさぁ。

素直ちゃんと、真琴ちゃんが部屋で話し合ってる内に、素直ちゃんの感情が思いっ切り昂ぶっちゃって。

建前を無しに、自分の本音を、真琴ちゃんに全部ブチまけっちゃったでしょ。


その上、その直後に、山中君からの気持ちの篭った告白。

あれにより、色んな意味で頭を混乱させられた素直ちゃんは思い切り泣いちゃったりもした。


だから今現在の素直ちゃんは、人に見せられない位、腫れぼったい目になっちゃってるんですよね。


……っでまぁ、流石にですね。

このまま大広間に戻って、人前に出させるのは、余りにも忍びない姿だと思ったので。

取り敢えずではあるんですが、此処は1つ、お風呂に誘って、素直ちゃんの泣き顔の修復作業に掛かる事にしました。


まぁまぁ、風呂に行くと言ってもですね。

そんな大層な真似をする訳じゃなく。

湯船に浸かって、少しでも気分が寛げば『多少のリラックス効果』を得る事も出来ますし『多少なりとも腫れぼったい目を元に戻す事も可能』っと思っての事。


この2点の効果については、私の中では、風呂は意外と有用だったりするんですよね。


それ故に、お風呂に誘おうと思った訳なんですよ。


……っとは言っても。

勿論、これは私の個人的な見解でしかないので、医学的検知とか、生物学的検知と言う専門的な分野の人が見た場合、多分『なんの意味もない』って言われるかも知れないんだけどね。


けど、そんな意見を差し置いてでも。

今はなんか、風呂に入れてあげたい気分な訳なんですよ。

……って言いますかね。

此処……真琴ちゃんの家だから、今は、これぐらいしか対応出来る方法が無いって話でもあるんですけどね。


それにですね。

大広間には皆さんが集まって来てくれてるから、これ以上の長時間は席を外せない訳ですよ。


まぁ……今現在の時点でも皆さんを自分で誘って置いて遅刻もしたし、放置もしてるんですけどね。


このままじゃ、いい加減怒られそうだし。


そんな訳もございましてですね。

簡単に綺麗になれる風呂を選択した訳ですよ。


***


 ……なんて思ってたんだけど。

さっきの件が、まだ引っ掛っかったまんまの素直ちゃんは、頭の混乱が収まらないのか、完全に俯いたままピクリとも動かない。


早速なんだけど、どうしよっか?


これ、どうしたもんだろうね?



「あの……素直ちゃん」

「えっ?……あぁ、うん?なっ、なに、眞子ちゃん」


徐に話し掛けたら、一応は、ちゃんと顔を上げて反応はしてくれるんだね。


……良かった。

此処で完全に無視されたら、本当に、どうしようかなって思ったよ。



「あのね。良かったらなんだけどね。今から、此処のお風呂をお借りして、一緒にお風呂に入らないかなぁ?って思ったんだけど、どうかなぁ?……流石に、泣いた後の顔のままじゃあ、アッチの部屋に戻り難くない?」

「あっ……うん。気を遣ってくれて、ありがとう、眞子ちゃん。でも、みんなが集まってる時に、そんな事してて良いのかな?」

「あぁ、うん。多分ではあるんだけど、大丈夫なんじゃないかなぁ?きっと今頃、向こうでは皆さんが勝手に盛り上がってくれてる頃だろうし。放って置いても、大人の人が何人も居るから、その辺は、多少なら融通は利くと思うよ」

「あぁ……でも、僕なんかの為に、こんな勝手な事をして貰って良いのかなぁ?」


あぁ、本当だ。

以前、静流お母さんが『○○なんか』って言葉が嫌いな理由がよく解った。


この言葉良くないね。

聞く側に回って初めて解ったんだけど、印象が最悪だ。



「僕なんかじゃなくて、素直ちゃんだからこそ、私は言ってるんだよ。……それにまぁ、もし大丈夫じゃなくても、ちょっと位だったら文句も言われても聞き流すし、大部屋に戻った真琴ちゃんと、山中君なら、今の素直ちゃんの状況も理解してくれてるだろうからね。……女の子にとって泣き顔は、人に一番見られたくない顔だって事ぐらいは、最低限認識してくれてると思うよ」

「そう……だね。でも……」


大広間に人が沢山集まってるだけに、かなり不安がってるね。


じゃあ、此処は1つ!!

かなり強引な理由付けにはなるけど、私が風呂に付き添って行く理由付けをさせて貰おう。

それなら、私がお風呂に無理矢理連れて行ったって事で、心置きなくお風呂にも行けるでしょ。



「うん。そんなに心配しなくたって大丈夫だって。……あぁ、それにさぁ。ちょっと本音を言えばね。私、さっきまで少しお出掛けしててね。結構な汗を掻いちゃってるんだよ。だから、実は、凄く汗の匂いが気になってたりするのよね。その序って事で……付き合って貰えるかな?」


……っとまぁ、誰が聞いても明らかに無理がある、かなり強引な理由付けをしてみたんだけど。


冷静に考えたら、冬場に、そんなに汗は掻かないんだけどね。

特に私は、異常なまでの冷え性で、寒がりのクセに、直ぐに調子に乗って、見栄えの重視の服をセレクトしちゃうんで、冬場に汗を掻く事は皆無。


それ処か、いつも心の中ではガチガチと凍えております。



「眞子ちゃんは優しいんだね。僕の為に、そんな事まで言ってくれて。僕、眞子ちゃんが男の人だったら、絶対に好きに成ってたと思う」


あの……急に、それ、なんの話?


まぁそりゃあね。

褒め言葉として、そう言って頂けるのは非常に有り難いんですがね。


『私が男だったら』って言うのは、俗言う『倉津真琴』って言う者なんですけど……


それじゃあ、今の現状となにも変わってないって嫌な噂が……



「そっ、そうなんだぁ。素直ちゃんって、私みたいなのが好みなんだね」

「あぁ、うん。眞子ちゃんはね。とても優しいし、時には厳しくしてくれる。それにいつも、僕みたいな変な子を心配して親切にもしてくれる。僕、眞子ちゃんみたいな人が大好き」


あれ?


それって、なんかさぁ。

本心から褒めてくれてはいるんだろうけどさぁ。


……ひょっとして、凄く自分に都合の良い奴って言わない?


まぁ『自分を中心に見て欲しい』って言うのは、女性心理としては根本にある部分だから、実際は、そんなもんで合ってるんだろうけど。


でも、なんか違わない?



あっ、でも、話してる内に、素直ちゃんの表情が、少しだけ明るくなったね。


なら、こう言う話題に付き合うのも悪くないか。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ♪<(_ _)>

こうして第一章・第六十七話【Bath time(風呂場での出来事)】が始まった訳なのですが。

今回のメイングランドは、タイトル通りお風呂場になりますです♪


まぁ、本編でも語らして頂いた様に、今現在、人が集まってるだけに、これはあまり褒められた行為ではないのですが。

それが解っていても『どうにかしてあげたい』っと思うのが女性心理。


実際、あのボロボロの状態になってる素直ちゃんを、そのまま宴会場に連れて行く訳にもいきませんからね。


さてさて、そんな訳でございまして。

まずは完全に素直ちゃんが、眞子の誘いで風呂に行きたくなるような説得をしなきゃいけない訳ですので。

どうやら話を合わせて、何とかしようという算段の様。


果たして、それが上手くいくのか?


次回は、その辺を書いていこうと思いますので。

良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る