1113 完全に時間を見誤った眞子

 倉津君が将来作るであろう最強バンドの話。

それを聞いた素直ちゃんがそのバンドに参加する為に『3Bを卒業する』っと言い始めたのだが、それに納得出来ない倉津君。

それ故に、個人的に話し合いをする事に成ったのだが。


その頃、眞子はと言うと……


***


 ―――サイド眞子。


 『あれ?なんか家の中が、やけに騒がしいね。なんだろねこれ?なにが起こってるの?』


 ……ってまさか!!


私は、真菜ちゃんの実家に入ってから、なにやら矢鱈と騒がしい雰囲気を感じたので一緒に来た4人を連れて真琴ちゃんの部屋に向った。


けどね……そうやって慌てて部屋に行った割には、何故か真琴ちゃんの自室の中は、もぬけのカラ。


誰1人として姿が見えない。


それ処か、部屋の主である真琴ちゃんの姿すらない。

でも、それに反して、奥の方の大広間からは、数十人の大人数の声がしてる。


これは察するに、もうこの時点である程度の人数が訪れて来て下さって、部屋を移動したって考えるのが順当なラインなんだろうけど。

なんで、みんな忙しい筈なのに、そんなに早くから集まれるんだろうね?


わかんないなぁ?……なんて思って居たらね。

少し怒った様な感じの真琴ちゃんが素直ちゃんを連れて、奥の大広間から出て来て、ズカズカとコチラに向かって来る。


あれ?コチラも、なんだろうね?


一体、なにが有ったんだろ?



「あれ?真琴ちゃん、どうしたの?」

「オイ、眞子。『どうしたの?』じゃねぇよ。遅ぇよオマエ。もぉ全員来てるぞ」

「えっ?えっ?嘘!!こんなに早く……ごっ、ごめん」

「あぁもぉ、謝んなくて良いからよ。さっさと部屋に行って、先に、みんなに挨拶して来い」

「あぁ、うん。そうだねそうだね。ごめんね」


あぁ……うん。

それは解ったんだけどね。


ヤッパリ真琴ちゃん、なんかちょっと怒ってるよね?

ホント、この2時間程の間に、なにがあったんだろ?


それに、なんで素直ちゃんを連れて自室に来たんだろ?


ホント、意味が解らないや。


あぁでも、今は先に、向こうに行かなきゃならないから、取り敢えず、素直ちゃんの件は後回しにするか。

詳しい事情は、後で真琴ちゃんから聞く事にしよう。


そう思いながら、真琴ちゃんと、素直ちゃんが、部屋に入って行くのを確認してから、大広間の方に向かって行った。


***


 ……そんでまぁ、此処で躊躇してても埒が開かないので、まずは真菜ちゃんの手を引いて大広間に入って行く。


すると……


本当に、皆さんが揃ってるし……それ処か、ミラーさんまで、もぉ来てくれてるよぉ。


……あれまぁ。


もぉこりゃあ、謝るしかないねぇ。



「申し訳ありません。遅くなりました」


もぉ早速、土下座ですよ。


時間を見誤るなんて……情けないなぁ。



「あぁ、眞子お帰り」

「ただいまです。遅れちゃって、ご迷惑お掛けしました」

「ハイハイ、もぉ良いから。そんな所で謝ってないで早くコッチきなよ。今日、みんなが早く来れたのは偶々。偶々今日は、みんなOFFで、早く来れただけの話なんだからさぁ」


あらら、千尋姉さん、今日は、やけに優しいですね。


なんて一瞬思ったんだけど。

欲豚ネェさん、ちゃっかりホランドさんの横に座ってるね。


あぁなるほど……そう言う事ですか。


その上、良く見たら。

ドサクサ紛れにホランドさんの手の上に、自分の手を重ねてるし……


相変わらずの肉食系ですね。


……って!!良く考えたら、私の横にカジ君が居るんだから、ヤメテ下さいよ!!


ヤクザの家で修羅場とかはお断りですよ。


何所の仁侠映画ですか?



「あぁはい」


……でも、遅れてきたと言う立場上、断れないのは言うまでもない。


(;´д`)トホホ


まぁそんな非常にトホホな感じ成りながらも。

此処は1つ、諦めにも似た感情を抱きつつも、一緒に入って来た真菜ちゃん、山中君、カジ君グチ君を連れて、欲豚ネェさんの元に行く。


そしたら……



「よぉ、カッしゃん、久しぶりやな。元気しとったか?」

「あぁ、和寛。まだ生きてたんだ」

「ハァ……また此処でも、そう言う扱いかい。えぇ加減、その対応も飽きてきたで」

「ははっ、ごめん、ごめん。けど和寛は、どうやっても、そう言う立ち位置じゃん。諦めなって」

「まぁなぁ。そりゃあそうやわな。こんなビッグな俺には、普通は喋り掛け難いもんやもんな。冗談の1つも言わな恥ずかしいもんな。カッしゃんの気持ちも、よぉ解る、よぉ解んで」


って、山中君が、千尋さんと挨拶を交わしたのは良いんだけど。


なに言ってんだろ?

そんな風に扱われてる理由を、こんな風に捻じ曲げて解釈出来るなんて、この子……アホなの?


いや、ある意味、天才かも知れないけど。



「……所で眞子さぁ。見かけない顔だけど、横に連れてる子は誰?」

「うわっ、もう早速出たで無視」


本当だね。

最近定番にはなってきたけど、今回に至っては完全に無視されちゃったね。


でも、それ自体は自業自得。

あまりにもツマンナイ事を言った山中君が、全面的に悪いと思うよ。


冗談にすらなってなかったし。


だから私も、此処は千尋さんに倣って、ちゃんと山中君を無視して話を進めてあげましょう。


……っとまぁ、そんな山中君の事よりもですよ。

千尋さんが、この会を開催した本命である『真菜ちゃんの紹介』をご所望の様ですしね。


だから、こっちが自動的に最優先なのです(笑)


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ♪<(_ _)>


丁度倉、津君と素直ちゃんが宴会場から出て来た際に、帰って来た眞子と鉢合わせした様子なのですが。

流石に此処での優先順位は、忙しい中、集まってくれた人達への挨拶が先。


どれだけ2人の事が気に成っても、そっちを優先させる訳にもいきませんからね。

ないより、この会の目的自体が『真菜ちゃんをみんなに紹介する事』なんですしね(笑)


さてさて、そんな中。

まずは、みんなに、真菜ちゃんを紹介して回らなきゃいけない眞子なのですが。

一体、どんな方法を使って真菜ちゃんを紹介するのか?


次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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