アレンからの優しくないプレゼント
俺がアレンから貰った初めてのプレゼントは魔物の唸り声の入ったオルゴールだった。オルゴールといえば綺麗な音色でさまざまな曲を奏でるものだが、その中の音声は自分で入力しなければならない。それぞれの音に番号がついていて、それを入力することによって曲を作る事ができるという仕組みだ。意外とめんどくさい挙句、音感がない人間にはまず不可能なので入力済みの魔道オルゴールは結構高値で売れたりする。
俺は最初嬉しくて涙が出そうになったが、オルゴールを鳴らしてからその涙は引っ込んだ。恐らく俺を驚かせたかっただけなのだろうが、俺のために時間を割いてまでオルゴールの入力をしてくれたのかと思うと嬉しくも思った。
だが、またもやその期待は裏切られる。入力したのは確かにアレンだが、オルゴール番号を開発したのは学士だそうだ。それを知って俺はアレンの頭に思いっきり魔法を浴びせた。王族なのだから俺をっ不敬罪に出来たが奴はしなかった。これは友情の証だとかなんとかで。なんか少しずれている友情だが、気にしないことにした。そこは追求しても価値観がおかしい王族に伝わるわけがないのだから。
ゴブリンやオーク、ドラゴンにエンシェントドラゴン、スウィートドラゴンにドラゴンフライ……他にも奇妙でとっても気持ち悪い唸り声が沢山入っていた…お陰で魔物の声には詳しくなれたが、それが詳しくなってもそれらの魔物が瞬殺な俺には関係ないことだった。ま、無闇に戦かわずに済んだ事もあったから多少は感謝している。俺だってそこまで礼儀がないわけではない。
そしてもう一つの贈り物、それま簡単に言えばビックリ箱だ。スケールが起きすぎるけど。
これもまたまたアレンが持ってきた。そこらへんに落ちてたからどんな効果があるのか調べてくれと言われたから俺は素直にその魔道具に干渉したのだ。そしたら麻痺して動けなくなった。その他にもある。
これもまたまた調べろと言われたものだったのだが、今度は過度に干渉すると爆発する仕組みで俺の左腕が吹き飛んだのを覚えている。その他にも
絶対に引っかからないと思って干渉するのだけど、干渉の仕方を強引にやりすぎて魔物のスクランブルが発生した事もある。
あとは触った瞬間物理的なパンチが飛んできたことも……まぁ、大変だった訳だ。
それでも沢山いいことはあったし、弟子を持って後悔したことはない。多少ブチギレそうになったことは何度もあるけど、それも弟子がいるから起きることだと思ば幸せなことだったのかなと、今なら思える。
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こんにちは。与那城琥珀です。←この作品で一番最初の自己紹介。(今更だよね)
読んでくださりありがとうございます。
ちょっとしたお話です。アレンとリュクスの日常のお話でした。お馬鹿さん2人をこれからも見守って頂けると幸いです。
これからもよろしくお願い致します。
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