8 ほのなえ「パーカッション・ライフ」

16話(キャラ紹介の回含む) 連載中 69,825文字


公開 2016/11/05

 

現代ドラマ


長編に仕上がるのは間違いないと思われ



 特に底辺校でも強豪校でもない中堅どころの高校吹奏楽部の日常が舞台の作品。ただ、ちょっと珍しいのは特定のパート、それもパーカッションという、やや日の当たる機会の少ないパートをメインにしているということ。

 とにかく舞台空間が身の丈サイズと申しますか。高校吹奏楽部って、どこもそういうもんなのかもしれませんが、パート練習は実際の練習から練習計画の策定まで、ほぼ生徒だけでやりきってしまってるので、十人弱の小さなチームの内側だけで起きる出来事で、ひたすら話が進んでいきます。今のところ、他のパートの部員とぶつかりあったり、というような話はなく、合奏のシーンも出てきてないので、その分個々のパートメンバーの気持ちの揺れみたいなものが丁寧に描かれています。

 大まかな筋を概要欄から転載すると、以下の通り。


人数不足の悩みを抱える打海高校吹奏楽部のパーカッションパート。そこに所属する優人と千里が教室で練習しているところに出くわしたのは、不良っぽいと噂の女子生徒、霧野。霧野は二人の持っているバチと基礎練の動きになぜか見入ってしまうが、集団行動を嫌う霧野は部活に入る気は全くなく…。


 主な視点人物は、ヒロイン格の霧野・優人(ともに一年生)、そしてパートリーダーの大村(二年生)の三人。大村君に至っては、同じ町内にある隣の強豪校(!)からスカウトまがいの話が頻繁に来る、「実はデキるやつ」という設定のようなんですが、このネタが今後どう転がっていくのかは全く分かりません。

 っていうか、現状、「ようやくパートメンバーが揃った」段階なんで、ドラマが転がり始める以前の段階と言うか。最新話って確か、まだ四月の話……なのかな? いや、大見出しに「1年目 6月」とあるから、のっけから六月から話が始まっているということのようですね。いずれにしても物語時間ではまだ一ヶ月目、本格的にストーリーが展開されていくのはまだまだこれからということで。

 そういうわけで、現時点での本作の売りは、なんと言ってもパーカスの練習風景の緻密さと、そのネタの深さ。バチの選び方とか。お母さんに縫ってもらったバチ袋自慢するとか 笑。いろんな「パーカスあるある」がふんだんに散りばめられた、特に吹部出身者にはあちこちくすぐられるところのある、ユニークな作品です。

 次の更新、いつかな……。


→ 「パーカッション・ライフ」https://kakuyomu.jp/works/1177354054881778625



ポイント紹介

  パーカス愛 ****

  フォロワーに求められる忍耐力 *****

  パート内人間関係の羨ましさ ****

  恋愛要素(現時点では) ?


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