「いいから、キスして」

「はい」

何言ってるんだろ、私。甘えすぎだよ。

「さっちゃん、このブラジャーは新しいですね？」

「…うん、…あのね、水着撮影してる間にハサミで切られちゃって」

「え！どんな輩にやられたんです！？」

「違う。女だよ…妬まれてる」

「それは…」

「でも社長に話したら新しいの買ってくれたから。それにロッカーを完備してくれるって」

「その社長は男性ですか？」

「うん、でも」

「その人にわざとやられたのでは？」

「たぶん違うって」

「心配ですね」

ホックがはずされた。

「さっちゃんのこの、お乳を狙ってると思いますよ？」

「ふぁ、…ん」

「非常に柔らかく、敏感で、いい香りがしますからね」

「…ん」

「犯人を探さないといけませんよね？」

「…そこまでは…いい…」

「そうですか？」

「はぁ…」

勝手に声が出ちゃう。

「…新しい上下セットということは、パンツまで切られたということですか？」

「違っ…ん！」

「こんなに濡れてて撮影するんですか？」

「…あっ、…違うぅ」

全然喋れない。

「気持ちよさそうですね」

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