第15話

私は社長に連れられて、撮影を見て回ることに。


「社長、ジャムの撮影をまず見せてよね?」


「はい。こちらでお待ちしています」


あの人の青い目。カエさんと同じでハーフかな。


「彼女をご存知ですか?」


「…いいえ」


「いいんですよ」


この社長、腹黒かしら?

ジャムと名乗る人は、撮影をはじめた。これくらい私もできる。


「次に行きましょう」


社長は途中なのに移動する。それからあちこち回り、メイク室へと案内された。


「わぁ!本物のピーチちゃんだぁー!」

「かわいいわぁ〜」


こちらでは歓声を浴びた。


「よろしくお願いします〜」


「え?餅月もちづきさんたち、この子の知り合いですか?」


「えー!ほのかちゃん知らないの?」


「え?」


メイクされてた人が質問している。騒がしくなってる。


「それでは失礼しました」


社長はこの部屋を退散するようで、私もついてゆく。


「お疲れ様でした」


ようやく、社長室に戻ってきた。そして、社長直々にお茶を入れてくれた。


「勉強になりました〜」


「私は他の現場を知りません。なので、あなたの感じたことを教えて頂けないでしょうか?」


「え?」


「なんでも、気づいたことありましたらおっしゃって下さい」

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