第11話

食後には、食器を洗わせて、食器乾燥機について教えた。


「こんなものがあるのですね」


「あるよ」


「何も知りませんでした」


「ね、できたでしょ?」


「ありがとうございます」


よしよし。


「お風呂の掃除は?やったことある?」


「ないです」


やっぱりー?

それも教えてあげたけど…


「お風呂に一緒に入ってもいいですか?」


「…それはちょっと、恥ずかしいから」


「だめですか?」


だめってわけじゃないけどー!


「いいけど…」


って入ったはいいが、


「じろじろ見ないでー!」


「すみません、つい」


体洗ってるのめちゃ見てるし〜!なんで隣に座って一緒に体洗い出すんだか!


「…さっちゃん」


「なに?」


「洗って欲しいです」


え、えー?もー、甘えん坊なのか?


「はぁ…ありがたいです…」


「なにその声。背中洗ってるだけだよ?」


ったく、背中広いんだから。大変。胸板も洗ってあげましょうか?なんて筋肉!後ろから抱きつきつつ洗う。


「…え、それ」


「…あぁ、元気になりましたね」


「なん、で?」


「気持ちがいいので。さっちゃん、こちらもお願いします」


そ、そこをですか?

こ、んなの…見ていいのかしら…

零の顔…昨日もこんな顔してたのかな。かわいい…


「ありがとうございました。触ってくれるなんて、嬉しいです」


「なんで?嫁は?」


「いや、気持ち悪いと…」


零ってなんで結婚したんだ?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る