異世界で気づけば世界最強になっていた（全年齢版）

第38話

（ディアボロスのルディアさんか）

「それで、ディアボロスのルディアさんはなぜこんなところに？」

「うむ、我は人間と話がしたかったのだよ」

「え？」

「だから、人間と話したいと思ったのだ」

「えっと……それだけ？」

「うむ！だが人間どもは我が姿を見せるとすぐに襲いかかってくるし、話してもこちらの言うことを聞かんからな。だから我は人間と話すのを諦めた」

「あー、そうですか」

「我はなぁ、この世界に生まれた時からここに居てなぁ暇で仕方なかったのだ」

「あぁ、なるほど」

「そこで、人間と会話ができるという情報を得てな、こうして来たのだ」

「あーそうなんだ」

「そうだ、人間は良い種族なのか悪い種族なのか分からず、ただ襲うことしか出来なかったからな。だから、この目で確かめたかったのだ」

「そっかぁ」

「それで、どうだった？」

「ふむ、なかなか良かったぞ。強い人間もいるようだしな。お前のような奴は初めてだ。」

「へぇ～」

「そうだ！我と契約してくれぬか？」

「契約？」

「左様、貴様とならかなり面白い冒険が出来るというのも」

「でも、ルディアさんのその格好では色々と火種が」

それをいうと

「うむ、それはそう思うな……ふむではこうするか」

ルディアさんが何かを言うと光だし

光が治まるとそこにはかなりのイケメンが！

（めっさイケメンきたぞ）

「これで問題なかろう！」

「おお！凄いです！」

「はい！とてもカッコいいです！」

「フッ、まぁ我は美しいからな！」

（ナルシストやん）

「ところで、なんでその姿になったんですか？」

「ん？我は雄だからな！」

（なるほど……雄だから……か）

「ルディア殿、アキト様は本当に凄いお方ゆえ……選んで頂けただけでもこちらとしては嬉しい限り」

（何を言い出すんだ！グラウディウス！）

「左様にございますね。この方は、魔王なんかよりも有望ですし、貴方様の選択は正しいと思います」

（アキゾメトルさんまで！？）

「おぉ、分かってくれるのか！お主とは仲良くなれそうだ」

「はい！よろしくお願いします（他の輩が言っていたに過ぎないけど）」

「よし！じゃあ早速契約をしよう！」

「え？今すぐ？」

「もちろんだとも！早くしろ！」

「は、はい……（急かさない）」

「『我は、汝、アキトを主人とし、永遠の忠誠を誓います』」

「『我、アキトは、汝、ディアボロスのルディアを従者とする。』」

「我と汝の契約は成立した」

「え？これだけ？」

「ああ、これだけだ」

「もっと儀式とか」

「お主は『神魔族』とか『レブナント』『古竜（ブレイザードラゴン）』とか勘違いしていないか？」

（なんだそれ？ねぇ？教えて）

『はい、『神魔族は、魔族の上位種にあたるものです。レベルの上限がありません。

『レブナントは、悪魔が作り出した失敗作で自我が無く、本能のみで動く化物です。

『古竜（ブレイザードラゴン）は、ドラゴンの中でも上位の存在で、知性があり、魔法も使えます。しかし、個体数は少ないです。

そして、これら3つの種族は『魔素』を取り込むことにより、進化することができます。』

（ほぅ、そんな感じか）

「お主らは『レブナント』では無いだろう？我はちゃんと分かるぞ」

「僕は一応は人間かな」

「俺は、グラウディウス。魔界七将のグラウディウスだ。」

「魔界七将だと！？魔王軍ではないのか？お主？」

「魔王軍からは離脱しいまはアキト様が俺の主」

「ほほう……してそちは？」

「我は、現在アキト殿に仕える従者。魔界七将のアキゾメトルである」

「なんだと！？魔界七将を2人も従えているのか」

「えっと、成り行きで……」

「はぁ、お前はとんでもないやつだな」

「ははっ、僕もそう思いますよ」

「まぁよいわ、我の期待以上のものをお前達は見せてくれた。感謝するぞ」

「では、行きましょうか」

「うむ、そうだな。」

グラウディウス、アキゾメトル、ルディアを従えて

まず、さきほど討伐した

ワイバーンを解体する。

「そういやさワイバーンの肉って美味しいんだよな？」

「はい、それはそれは美味しゅうございます」

グラウディウスが言う。

ほか2人もうんうんと相槌。

「ちょっとだけ食べようか」

「そうですね、かなり討伐したので解体がてら食べましょうか」

「うむ、我も賛成だ」

3人はワイバーンを食べることにした。

（やっぱり焼き鳥（？）が一番だよな）

アキトは、アイテムボックスから串を取り出す。

「おい、その棒はどこから出したのだ？」

ルディアが聞く。

「あー、これは僕のアイテムボックスから『今』、『ボックス錬成』で作成して取り出しましたが……え？」

「なんとそのような事まで行えるとな！？」

「はい、出来ますけど？」

「素晴らしいな！人間！」

「あ、ありがとうございます？」

「お主には驚かされてばかりだ」

「そ、それとその人間ってのはやめてもらえないですか？

アキトという名前ですので」

「あいわかった。アキトだな」

「はい」

「アキト、我はお前と契約出来た事を嬉しく思うぞ」

「こちらこそ、これからよろしくお願いします」

「お主は我が主なのだからもっと威厳を」

「あ、よろしく！」

「はぁ……もういい、お前はそういう奴なのだな」

「え？あー、多分そうかも」

「はい、では私は食事の準備をしてきますね」

「あっ、待って……よいしょ」

調理セット一色をアイテムボックスから取り出す。

「これで準備OK」

「うむ、我も手伝おう」

「いえ、私にお任せください」

「我も料理には自信があるぞ！」

「いや、私が！」

「我だ！」

「では、アキト様のお世話を」

「分かった、我に任せろ！」

「我はアキトと一緒に食べる」

「それはダメです」

「なぜだ！」

「アキト様は私の主です」

「違う！我が主！」

「違います！アキト様は私の主です」

「3人で一緒に食べる！これでいいだろ？」

「「「はい（きゅん）」」」