第22話

「いやいや、違うからね」

「いえ、違いません。俺は貴方様に会えて幸せです」

「あ、うん……分かった」

(もう、勝手にしてくれ)

「これからもよろしくお願いします!!」

「こちらこそ、よろしくグラウディウスさん」

「すみませんがアキト様、俺は貴方様の従者ですのでグラウディウス『さん』というのは……ちょっとですね」

「だめなのかい?」

身長の兼ね合いで少し上目遣いになってしまう。

「そ!…………そのような事は決してありませんが……俺的には呼び捨て読んで欲しいかなっていう願望です

踏まれたいです」

(おいおいいまはいかんだろ!グラウディウスさん!?)

「じゃあ、グラウディウス改めてよろしくね」

「はい!」

グラウディウスは嬉しそうな顔をしていた。

(やばい……かわいい……かなりイケメンの魔族の男だけど)

グラウディウスが可愛いと思ったアキトは その日からグラウディウスを呼び捨てにして呼ぶようになった。

次の日

「おはようございます!アキト様…………!?アキト様!!?」

「なあに?」

「なあに?では御座いません!!なんていうはしたない格好をしているのですか!」

ベッドでいままで寝ててグラウディウスからのモーニングコールで起きたアキト。

だが、アキトは

タンクトップと短パンというラフすぎる格好だったのだ。それをグラウディウスから『なんてはしたない格好』と言われたのである。

「え?ダメなの?」

「ダメに決まっております!就寝される時は『パジャマ』を着てください。目に毒です!俺の」←お前のかい!?

「わかったよグラウディウスさん」

「それと!その『グラウディウスさん』というのもお辞め下さい」

「なんで?僕は君より年下だし別にいいじゃないか」

「いけません!俺のことは呼び捨てでとお願いしたはずですよアキト様。」

「はぁ~……これから大変だな~」

アキトはベッドの上でため息をつくのであった。

翌日、冒険者の店へグラウディウスと一緒に行く。


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