第21話

いつも通りにやるのか。

まあ、いい

まずは、準備運動からだ。

「ほっ!はっ!とっ!」

「何をしているのですか?アキト様」

「あ、これ?訓練前の準備運動だよ。何をするでも人間は準備をしないと基本的には『すぐには対応』出来ないからな。そのためにすることは『準備』なんだよ」

グラウディウスさんは目を輝かせて僕を見ている。

(うわぁ、恥ずかしい)

『羞恥心』を取得しました。←え!?

『魔族だろうと好きだ』を取得しました。←どういう事ですか?

『剣格士』『黒魔導士』をスキルセットする。

『拳闘』『拳撃』『ストレート』を繰り出す。

「おお!」

「グラウディウスさん……次はちょっと特殊なものをやりますよ!」

「え?(アキト様は一体何を)」

拳から炎が出る

「おわ!?(拳より炎が!?)」

「『ヴァン(火炎)フィスト(拳撃)』」

次は、『氷』足に纏い

「『グラキ(氷結)レギス(足撃)』」

「え!?(次は、足に氷舞ですと!?)」

「はあ!」

「『ウィルド(風神)スラッシュ『手刀』」

「『グランド(土遁)シェイプ(鎧』」

「…………なんという!!素晴らしいですぞアキト様!」

(て、照れるじゃないか)

『照れるタラシ野郎』を取得しました。←あ?

『魔導格闘技』を取得しました。

『魔導格闘』を取得しました。

『魔格士』を取得しました。←え!?なにそれ?

(いま獲得した『魔格士』について教えてくれ)

『はい、『魔格士』は前に取得した『剣格士』の魔導士版です。

『剣格士』は、剣を装備して覚えてる武術系スキルを個別スキルセット無しに全て使えるというものです。

魔格士は剣(杖、爪、拳撃グローブ、足撃グリーブなどは別)などの装備は出来ませんが覚えている全ての魔法と武術系スキルを個別スキルセット無しに使える魔導型の格闘スタイルという感じです』

(なにそれすごい)

ということは、今後

打撃、拳撃、剣の攻撃に弱いものは『剣格士』が良くて

魔法とかに弱いタイプは『魔格士』をスキルセットした方が効率が良いということだな。

「アキト様……」

「うん?……どうしたの?グラウディウスさん」

「貴方はどんだけ素晴らしい方なんですか!!

俺は今まで数々の冒険者を見てきましたが(大半は殺しちゃいましたが)こんなにすごい方は貴方様だけです!」

「謙遜しすぎだよグラウディウスさんたら…………うわ!?」

グラウディウスさんが僕を抱きしめてきた。

(うわ!?……どきどきする)

僕の頭を撫でる。

(もう、なんなの)

『魅惑の男』を取得しました。←は?

『抱き寄せ慣れてない』を取得しました。←は?

『なでなでは僕がするの!』を取得しました。←いや……あのね……なんだそのスキルは!?

「……グラウディウスさん?」

「はい!何でしょうか!」

「そろそろ離れてくれないかな?」

「あ、すいませんでした。つい嬉しくて」

「あー、いや別に良いんだけどさ」

(なんか、ドキドキ、ぼうってする)

『恋する乙女』を取得しました。←僕は男だよ!

『恋する野郎』を取得しました。←それもくるんかい!?

『アキト様は俺のものだ!!』を取得しました。←え!?

『魔王軍所属魔界七将グラウディウスは俺の嫁』を取得しました。←は?婿では?

『アキト教信者』を取得しました。←おい!なんだそれは!

『アキト教教祖』を取得しました。←お前は黙れ!

『アキト様親衛隊隊長』を取得しました。←だからなんだそれ!?

『アキト様ファンクラブ会員No.1』を取得しました。←だからなんだそれは!?

(もう、突っ込むのもいやだ、もういいや)

「次は!」

息をすぅっと吸い

精神を研ぎ澄ます

『神羅』を取得しました。

『神経統一』を取得しました。

『格闘技』『武術家』をスキルセットして

『首狩り蹴り』『覇道殺法』『太極拳太凰』を繰り出す。

「アキト様!(どれも見たことない武術!!素晴らしい限りです)」

ここで、『神羅』について

『神羅』とは、神の御技である。

『神速』のスキルの極みであり スキルレベルがMAXになると習得出来る。

次に『神経統一』について

『神経統一』とは、極限まで集中して行う事により 五感を鋭くさせる。

『神羅』と『神経統一』をマスターすると

『神域』を使用可能になる。

『神域』を使用できるようになると

『神眼』『神気』を取得する。

『神眼』『神気』を取得すれば神の領域へと到達する。

この2つをセットして初めて『神格化』が可能になる。

『神格化』が出来るようになることで

『神格スキル』が取得可能となる。

『神格スキル』を習得することで

『神の位』へと到達することが出来るのである。

まだ、今の『アキト』にはこれは出来ないがいずれは取得するであろう。

ピコン

『神羅』のレベルがあがりました。

『神経統一』のレベルがあがりました。

「今日はこんな所かな」

「ありがとうございます!アキト様大変勉強になります。

それにしてもスキルの上達とかもそうですけど貴方様は、一体何者?」

「ついこの間も言ったかもしれないけもこの『姿』で転生(?)して2ヶ月位なんだけどこの世界にきてすぐに水を飲んだだけでレベルは上がるし」

「待ってください!アキト様!?」

「え?」

「『水』飲んだだけでレベルは上がりませんよ!」

「僕は上がったんだよ綺麗な川の水を掬って飲んだら」

これは本当のことなんだなら仕方ない。

「ようやく分かりました『アキト様』は『天神様』の生まれ変わりなのだと」

(何言ってんだこいつ?)


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