第44話 下位ダンジョン・3
・下位ダンジョン2階層
代わり映えのない2階層を進むボク達、1階層の様なストーカーは以内ので気持ちが楽だ。
そんな晴れやかな気持ちに立ち塞がるのは。
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名前 無し
Lv 2
種族 ダンジョンマウス
性別 無し
筋力 G
体力 G
器用 G
速力 G
知力 G
魔力 G
幸運 G
スキル
〈種族スキル〉
・噛み付く
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レベル2のダンジョンマウス!
結果は圧勝! 解体してドロップ品も収納、ハッキリ言って見せ場が無い。
隠し部屋も無いし、トラブルも無い。
こんな状態が5階層まで続く事になる。
・下位ダンジョン5階層・階層ボスエリア前
近くにセーフエリアがあり、休憩中のパーティーがいくつか居た、補給と休息を済ませた後に階層ボスに挑むのだろう。
下位ダンジョンは5階層毎にボスエリアがあり、階層ボスを討伐すると人数分の『階層メダル』を入手出来る。
『階層メダル』は所持する事で階層毎の転移陣を使用出来る、今回で言えば5階層の転移陣が使用出来るようになり、入口の転移部屋から5階層の転移部屋まで転移が可能となる。
ただし、初心者ダンジョンでは階層メダルが発見されたという記述は無い。
階層ボスに挑むには扉を開けてボスエリアに入る事で戦いが始まる、その際は扉も閉まり追加で入る事は出来ない、戦闘開始から5分経過すると扉を開けて逃げ出す事が出来る(出られるが入れない)、勿論緊急脱出用のマジックアイテムも存在するがお安くはないし、この程度の場所で使うようなら冒険者には向いていない。
中に挑戦者がいる間はボスエリアの扉は外部からは開かないので、戦闘終了後は速やかにボスエリアから出る事が暗黙のルールだ。
5階層なので余程でなければ手間取る事はない、Eランクでもパーティーを組んでいれば数分で終わる。
すでに順番待ちのパーティーが並んでいる、一度討伐する事が出来れば用の無い場所なので、他所から来た冒険者パーティーは先を急ぐように急かしている、ボク達より3つ先の冒険者パーティーが場所取りをしているFランクの冒険者に順番を譲れと脅している。
荷物持ち兼雑用として同行して来たので、順番待ちの場所取り要員としてもこき使われているFランクの冒険者が散見している、そしてそれを分かっていて場所を変われと脅迫している余所者冒険者パーティー。
良く見ると余所者冒険者パーティーの後ろに、納得出来ない顔をしたFランクの冒険者が2人いる、おそらく強引に順番を変えられたのだろう。
本当にモラルの欠ける人達には困るよ、と呆れていると後ろに並んでいた痩せこけた男が近づいて来てくだらない事を言って来た。
「なあ、俺達も先を急いでるんだ、ちょっと順番変わってくれよ」
ニヤニヤしながらこちらを見下した目で見てきたので、襟首を掴み頭をこちらに引き寄せ殺気と威圧を込め耳元で優しく囁いた。
「息が臭いのよ、次くだらない事で口を開いたら、その汚口を縫い合わせて塞ぐよ」
少しやり過ぎたのか痩せこけた男は白目を向き気絶したので、襟首を放して解放してあげた。
その異常な様子に男の仲間達がボクに何かを言おうとした時、列の前方で怒号と金属音が鳴り響いた。
やはり争いになったようだ、まぁ当然だろう、3パーティーが争っている正確には1対2の構図だ。
そしてボクの後ろの連中も便乗して殴る掛かって来たので、襲い掛かって来た連中だけを瞬時にアゴを揺らして無力化させた、残った連中に続ける意思があるかを尋ねたが、両手を挙げて降参したので「二度とこんな真似するな」と叱っておいた。
3パーティーの争いも決着が着いた様で数の差を
但しその争いで彼等も無事ではなく、他のパーティーからも警戒されているため、逃げるようにその場から離れていった。
双方致命傷ではないがそれなりの怪我を負いセーフエリアへと移動していった。
結果的にボクの順番が早くなり、これから階層ボスに挑戦する。
もしもを考えて魔導眼で扉を鑑定してみたが、以前のようなギミックはなかった。
扉を潜った先でボク達を出迎えてくれた階層ボスは。
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名前 無し
Lv 5
種族 ダンジョンウルフリーダー(階層ボス)
性別 無し
筋力 G
体力 G
器用 G
速力 F
知力 G
魔力 F
幸運 G
スキル
〈種族スキル〉
・噛み付き ・引裂き(爪) ・連係 ・眷族召喚
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通常のダンジョンウルフよりも毛色が濃くて一回り大きい。
戦闘開始直前にダンジョンウルフリーダーが遠吠えを始めると隣に魔方陣が現れそこからダンジョンウルフが1匹現れた。
眷属を呼び出しいざ戦闘開始となったが、10秒も掛からずに終わってします。
ボクがダンジョンウルフリーダーをショートソードの一撃で頭蓋骨をかち割って仕留め、ダンジョンウルフをシャイニスが前足で頭を踏み潰して仕留めた。
解体物とドロップ品はいつもの様に収納に入れて、階層ボス討伐の宝箱をこれから開ける、罠も施錠も今回は無し。
「ゴマダレ~」と言いながら宝箱をオープンする、中身は5階層メダルが2枚、下位治癒ポーションが2本、ナイフが1本だった。
始めにしては当たりの内容だ、メダルはボクとシャイニスで分けて持つことにする、シャイニスのテイム証明のための首輪にボクが付けて置いたマジックポーチに入れておく。
ポーションは収納に、ナイフは鑑定の結果。
・狼牙のナイフ:斬撃強化(微)付与、良く切れるナイフ。
記念品程度のナイフ、素材がモンスターの牙なので切れ味はあるが強度がいまいち低い。
買取行きなので大籠に入れる、後続が待っているだろうからさっさとエリア奥の扉を開けて先へ進む、扉の先通路の右側に転移部屋への分岐があったが、今回はまだ先へ進むのでそのまま通り過ぎる事にする。
さて次は6階層だ。
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