第14話 熊さんの言うことにゃー。
熊さんギルドマスター達と合流しナイヤ。
そこで終了とはならず、当然眼の前のアレに注目が行った。
「あ~、あのラッシュボアはナイヤくんが仕留めたのかな?」
「はい、奇襲を掛けて仕留めました、籠にウリボワも1匹入っています」
「子連れか! 最も凶暴な時じゃ無いか!」
「ええ、だから親ボアから仕留めてからウリボワを仕留めたので3匹居た内の1匹しか仕留められませんでした、2匹には逃げられました」
「そうか、ソロではしょうがない、じゃなくて! 1人でラッシュボアを仕留めたのか、しかも一撃で」
「スキルとコツさえ掴めば意外と
断りを入れた後、大籠の横に取り付けてある折り畳みスコップを取り出し、さっと組み立てた後ラッシュボアが食事をしていた場所へと向かう。
『照明球』
球状の光を作り周囲を照らす、本来は森の中で明かりを灯すとケダモノや獣、モンスターに位置をしらせてしまうのでしないのだが、さすがに明かりの無い場所で何の問題も無く人前で行動すると目立つので魔法で明かりを灯した、もちろん光量は抑え必要最小限してある。
「見事な生活魔法だな」「ええ、全く球体がブレる事無く光にムラが無い」
あれれ? ・・・気にしない気にしないと、ラッシュボアが土を掘り起こしてまで食べたかった物とご対面だ。
ココ掘れ、ニャンニャン、ココ掘れニャン♡
う~らのお庭でタマが鳴く~(ニャオ~ン)
~中略~
ザァ~コザァ~コ♡ ザッコザコ♡
小声で替え歌を歌いながら慎重に地面を掘ると、!?、お目当ての物掘り当て、鑑定する・・・結果は黒トリュッフと言うキノコだった。
ゴツゴツとした黒い塊を手に取り革袋へと全て入れる様に見せかけ半分は収納に入れておく。
「お目当ての物は見つかったのか?」
「はい見つけました、待って頂きありがとうございます」
「いや問題無い、ところで好奇心から聞いてしまうのだがソレは何だ?」
「黒トリュッフってキノコです、ボア系が好物にしていて香りが良くて美味しいそうです、ボクも噂程度で聞いていたので、もしかしたらと思って掘ってみました」
「そうか~、美味いのか~、あ~もしナイヤくんさえ良ければ幾つか売って貰えないか?」
「ギルマス! なに子供に言っているんですか!」
「いや、見たことの無いキノコ?だし、それにオレの直感が美味いぞって囁くんだよ、どうにかならないかな」
「くすっ、良いですよ、ただちょっとお願いしたいことがあります」
「本当か! 良し任せろ! 今回の黒幕を殴れって言われたら殴って来てやるぞ!」
「何を言っているんですかギルマス! それに元々アイツはもう終わりでしょう、証拠そろってますし、実家からも勘当され見捨てられたしでいい気味だ!」
「・・・ええと、そこのラッシュボアを持って帰りたいので収納系のマジックアイテムって有ります?」
「ああこれな、もちろんお安いご用だ! これでも元Aランク冒険者だったからな、大容量のマジックバッグは持っているし常備している! 任せておけ、よしさっさと収納して街に戻ろう!」
そう言いラッシュボアをマジックバッグに収納した熊さんギルマスは街に戻る様に促した来たので問題も解決している様だから戻ることにした。
帰らずの森も差程の問題も無く抜けて(ギルマスが次々と排除していった)イスラートに無事にたどり着きそのまま冒険者ギルドまで連れて行かれた。
ボクの無事を知らせるとカウンターの向こうに居たエルナさんがその場から豪快に飛び越えて勢い良く抱き付いてきた。
顔が埋まった柔らかく圧迫される〇ッパイに呼吸を止めて10分ボクは堪能した。
全く動かないで居るボクにオ〇パイで窒息して居るのではと周りに心配されたり、嫉妬されたりしたけれどエルナさんが落ち着くまでされるがままでいた。
その後はギルマスの執務室に移動し関係者を集め話し合うこととなった。
執務室に集まったメンツは、ギルドマスターパルムさん、サブギルドマスターのファルさんとサーペスさん、そしてボクナイヤとエルナさん、なお未だに抱っこされた状態で後頭部がオッ〇イに挟まっている。
「な、なぁエルナもう今日は上がって良いぞ、疲れてるだろう?」
気を遣う様にパルムさんが話しかける
「ご心配なくギルドマスター、私徹夜には慣れておりますし、これでもCランク冒険者ですから全く問題ありませ、鍛えてますから」
眼の奥が全く笑っていない笑顔で答える、う~ん気持ちぇぇ。
「それに、ナイヤちゃん1人を大の大人が3人集まってどうするつもりですか?」
・・・ああっボクのためだったのか!
「いやどうするつもりも無いよ、ただ情報のすり合わせというか、聞きたい事があったので聞いておきたいと思って」
サブギルドマスターのファルさんがなだめる様に話す。
「無理矢理聞くつもりですか?」
咎める様にエルナさんが睨む、・・・オッパ〇枕で眠くなってきた。
「ああっもう面倒い! エルナ! 今回の件はお前がどうこう言える権限は無い! 希少なスキルはあっても一職員でしかない! 素直に持ち場に戻れ!」
もどかしくなり怒鳴るサブギルドマスターのサーペスさん、ここらが落とし所かな、オッパイ枕も堪能したし、ボクは顔を横に向け半分顔が埋まった状態で問題が無いことを告げる。
心配はされたがパルムさんに秘蔵の蜂蜜をご馳走してもらう約束があるから、蜂蜜に合った紅茶と茶菓子が欲しいと言い執務室から出て貰った、出て行く際も何かされたら助けを呼びなさいと心配そうに言われた。
「ようやく出て行ったか、エルナも責任を感じているのだろう彼女の所為では無いのだがな」
パルムさんが重苦しく言葉を吐く。
「え~と、それでボクは何を聞いて? 何を話せば良いんです? でも言えない事は話ませんよ」
「ああっ済まん、色々と大事なのでな皆ピリピリしているんだ、もちろん話せる事で良いよ、君に何の落ち度は無いから」
パルムさんがニコリと笑う、笑顔にも迫力があってその所為で子供からは逃げられるそうだ。
「ギルマス、子供だからって甘やかすな! オレは他の連中ほど甘くないぞ!」
きつめな口調で話す目付きの鋭いサーペスさん、ふむ彼がムチ役かな?
「サーペスさん、怖がらせないで下さい、ナイヤ君私達は危害を加えるつもりも無いし、無理強いをするつもりも無い、ただ少し聞きたいことがあるだけなんだ」
優しい口調で話しかけてくる笑顔が眩しいファルさん、こちらがアメかな、そして場をまとめるのがパルムさんかな。
取り敢えずは様子見かな・・・茶菓子まだかなぁ、一段落するまで来ないのかなぁ。
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