第11話 走れナイヤ。


 冒険者ギルドを出た後はイスラートの街中をぶらぶらしながら目的の場所へと向かいます。


 現在の時刻は15時頃なのでおやつは何にしようか屋台を物色しながら全く唐突もなく現在のボクのステータスを確認する。



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名前 ナイヤ・ルートス

年齢 14(偽装可能)

Lv 39

種族 人族(魔導式人造人間718号)

性別 女性(?)

職種 自由人・冒険者

 

筋力 SS

体力 SS

器用 S

速力 SS

知力 S

魔力 S

幸運 ?


スキル

〈種族スキル〉

・超身体魔力強化 ・超スキル強化 ・超身体魔力回復

・マナ粒子操作 ・マナクリスタル生成吸収

・万能耐性 ・魔導眼


〈ノーマルスキル〉

・上位戦闘術Lv7 ・上位解体Lv7 ・上位収集術Lv6

・上位生活魔法Lv6 ・中位サバイバル術Lv5 

・中位料理Lv10 ・中位ゲリラ戦術Lv3

・中位製作Lv2 ・中位付与魔術Lv1 

・下位手加減Lv9


〈ユニークスキル〉

・マッドガーデン


〈転生特典スキル〉

・空想魔術 ・最高位収納 ・言語理解伝達


〈固有スキル〉

・メモリーBOX ・廻る魂


〈称号〉

・猫女神の転生者 ・107回転生した使徒 ・異界の便利屋

・生体兵器 ・無垢の怪物 ・ジャイアントキリング?


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 年齢は14歳に設定済み、レベルはあれだけったのにLv39は少なくない? ボクの必要経験値多過ぎ!


 職種も冒険者が追加させたのだが、能力のSが増えた・・・最高値はSではなかったみたいでこれって何処まで伸びるんだろう?


 〈ノーマルスキル〉のレベルも上がり新しいスキルも覚えたがサバイバルに関しては休憩中ずっとマッドガーデンで快適に過ごしていたので全くサバイバルをしていませんでした。


 でも反省も後悔もしていません、だってとても快適なんだもん。


 〈ユニークスキル〉は増えたけれど〈レアスキル〉はまだ先かな、そうそう〈転生特典スキル〉の空想魔術は面白かった。


 ロ〇ットパン〇もどきや○○○○波もどき再現出来て童心に戻った気持ちでモンスターフレンズ達と殺死合した。


 まあそんな事しているから〈称号〉に無垢の怪物とかが付いてしまうのだけれども、ジャイアントキリング?とかも付いていてレベルが低くても基礎能力が別次元だからシステム的にもおかしいと思って?が付いているのだと思う、ごめんね面倒な女(?)で。


 それでも日々努力はしているのよ、下位手加減Lv9だって習得したし、まあ全然自力に追いついていないけれども。


 でもたまにはハッチャケても良いと思うの、最近の転生は縛り制限が多くて大変だったの、まあそれはそれで楽しくはあったけれど、今回はほぼ制限無しで活動出来るから・・・その、ボクの心がね! 囁くに「やっちゃっても良いさ」と・・・だいじょうぶ! トラブルにさえ巻き込まれなければ常識的にこの生活を満喫するから!・・・たぶんね(ボソ)


 ホントだよ! 服装や装備品だって目立つような品じゃないし下着は通気性・快適性を重視した付与魔術を施した下はパンツとスパッツに上はインナーシャツ、その上に見た目は古着で丈夫そうな見た目のポケット多数上着とズボンもちろん付与魔術付き。 


 そして中古っぽい見た目の革鎧一式を身に付け、当然革鎧の隠れた所にサブマナクリスタルを埋め込んで多重の付与魔術を施してある。


 ブーツの使い込まれている様に偽装した付与魔術付きの一品、おかげで中位製作Lv2を習得してレベル上げも出来た。


 製作スキルは色々と生産出来るが特化製作スキル(鍛冶・木工等)に劣ってしまい器用貧乏になりがちだ、だが極めれば他と遜色ないスキルとなる、レベル上げは大変だけど職人が少ない地域では頼りにされる。


 後はフード付きローブ(マジックポケット多数)に空間拡張と重量減少を施して蓋付きの大籠、硬貨と小物用のブサカワ猫マジックポーチ、解体用ナイフ、採取用ナイフ、折り畳みスコップ、剣鉈、その他生活用品等々見た目は使い込まれているがどれも付与魔術を施された高性能品だ。


 武器も無骨で飾り気の無いショートソードと前腕が隠れる位の丸型のスモールシールド、シールドは前腕に装着も出来るので手が自由に使える、そしてシールドの裏に隠し武器で刺突用のピックナイフが2本仕込んである。


 ついでにスチールツリーの木刀をマジックポケットに収納し、柄の部分がスチールツリーの短槍を肩に担ぎ、端から見るとFランクにしてはもの凄く重装備の様な気がするが、ナイヤの筋力と体力からすると全然軽い。


 すでに一般常識からかけ離れていることに目を反らしチョットこだわり派のナイヤは「これ位なら平気だよね」とウキウキしながら用意して行き現在も少しずつ増えている。


 そんなこんな考えを巡らせながら各屋台でおやつの串肉を2から3本買い食べながら歩き、屋台も日によって出店している店が違うので肉串の味もまちまちである、もちろん馴染みの屋台もできたがそこはそれ、他もまみたいというのが人情。


 もちろん当たり外れもある、鑑定でハッキリと不味いとか食中毒の可能性有りと出ない限りは食べてみることにしている、以外と珍味かもしれないしね。


 ハズレを引いたときは気分が滅入る、一番酷かったのは下処理の出来ていない状態の肉に薄味のタレで焼いた肉串は酷かった、

その後から鑑定で不味いと表示される様になった、何事も経験なのだろう。


 もう店終いしてしまった様だが、あれは店主が色々とケチった結果だと思うなボクは、せめてタレを濃くして血生臭さをごまかそうとしなかったのだろうか? たぶん血抜きの出来ていない安い肉を仕入れて調理したのだと思うけれど、例えば冒険者ギルドに持ち込まれる穴だらけのミンチ肉とかは安値で卸されるから貧民層の人達が買っていくらしい。


 美味くは無くても貴重な動物性タンパク質だからご馳走らしい。


 ・・・う~ん、まだ付いてくるな。


 今回初めてのテンプレかな? 今までは無かったけれど安定して稼いでいたから目を付けられたかな? 姿見は擬装用の髪飾りで日焼けした色黒で茶髪に青眼の貧相な体型に見えてるはずだけど、フード越しで顔もわかりにくいし、大籠持っているから目立ったのかな? でも収納系アイテムを見せるよりかは良いはずだし、・・・関わりたくないなぁ。


 横道に入ってマッドガーデンに逃げ込むか、いや余計に疑われるよな、・・・良し、『帰らずの森』に逃げ込もう!


 そうと決まれば踵を返し門へと向かう、追跡者は今は計3人、早足で進むと1人減り2人が距離を開けて尾行してくる。


 街中で接触する気は無い様だ、まあこんな人通りの多い場所では絡みづらいだろう。


 ギルド証を門の職員に見せ問題なく門を出る、1人門の手前に残っているな、追跡者は後1人か。


 この時間帯に外へ出る人間は少ないので前方が開けたと同時に通行の邪魔にならない様に走り出す。


 おお慌ててる慌ててる、追いかけては来ている様だが、くっくっくっボクの速度に付いてこれるかな? 徐々に速度を上げていき差を開けていく、コーナーが有れば更に差を付けているが『帰らずの森』まで真っ直ぐ進むだけなのでボクのコーナリングは披露出来そうにも無い残念だ。


 

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