第2話 真子ちゃんは私の心の天使として生き続けていくよ
私は真子ちゃんの息子に聞いてみた。
「真子さんは元気ですか?」
「はい、元気です」
そう言われたときは、安堵した。
真子ちゃんは中学を卒業して、定時制高校に入学したが、残念ながら二年で中退したという。
真子ちゃんは、今はどうしているのだろうか。
私は今も部屋に、真子ちゃんの写真を飾っている。
そして真子姉妹の母親も元気でいるだろうか?
私は間違っても、真子姉妹の母親のような子供思いのシングルマザーにはなれやしない。
魅力的で尊敬に値する人物である。
私はふと、余命を考えることもある。
人の死というのは、いつ訪れるか、見かけだけでは判断できない。
昨年もヘビースモーカーだった二歳年上の先輩に
「いい加減、タバコ辞めなさいよ」
その先輩は、五本のタバコの吸い殻の入った灰皿を片手に、半分泣き笑いのような笑顔で
「いつもありがとう。でも私、辞められないわ」
彼女の訃報を聞いたのは、一週間後のことだった。
なんと、私と談笑した翌日に心筋梗塞で死んだというのだ。
ヘビースモーカーではあるが、酒は飲まず、まるで格闘技でもしたかのようなガッチリとした筋肉質の身体の彼女が死を迎えるとは、信じられない思いだった。
その前から彼女は、甲状腺機能低下症からバゼドウ病を発症したが、それでもタバコは手放せなかった。
一時は、電子タバコに変えていたが、やはり物足らず、タバコに戻ってしまった。
それからは、心臓を悪化させ、地元のスーパーである職場も辞めてしまったという。
それから二か月後、帰らぬ人となってしまった。
真子ちゃんにいつの日か会える日を夢みて。
この小説を読んだら連絡してほしいな。
忘れないよ。真子ちゃん。
私の心のなかの天使として、永遠に生き続けていくよ。
風の噂で聞いたことだが、真子ちゃんは一度、貸してやるといった申し出を断ったばかりに、逆恨みをされ、総スカンを食ったことがあったという。
真子ちゃんが、夜間高校時代、体育祭のためにスカートを貸してやるといってくれたクラスメートがいた。
最初は、真子ちゃんの方から「できたら貸してくれ」と言ったが、体育祭の当日、結局はお断りするといった形になってしまった。
それを逆恨み(?!)されたのだろうか?
クラスメートのグループから、総スカンを食ってしまったのだ。
授業中の実習のとき「出て行ってくれ」と言われ、真子ちゃんの分は用意されていなかった。
真子ちゃんは、どのグループにも入っていなかったというが、実習のときに「出て行ってくれ」とは理不尽ではないか。
真子ちゃんはそのことを母親に言うと、母親から担任に伝えた。
すると次の実習からは、真子ちゃんはまともに行動できるようになったという。
しかし、借りたものを返却しないならともかくも、貸してやるというのをお断りすることが、罪なのだろうか?
今でも腑に落ちないままである。
真子ちゃん、今日もあなたの写真を見ながら、パソコンを操作しています。
私の心の光として、そしてたったひとつの愛として、三十七年目の愛を迎えようとしています。
命絶えるまで、真子ちゃんを忘れないよ。
これは、神様が私にくれた愛にちがいない。
たとえ真子ちゃんがこの世を卒業しても、私は真子ちゃんを愛し続けます。
いつか天国で再会できる日を夢みて。
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