3 嫉妬

「――……なんで…?」


〈アタシ〉の中に生まれた、小さな疑問。

「なんで誰も見てくれないの?」

「なんで誰も認めてくれないの?」


〔”なんで誰も、アタシの事だけを愛してくれないの?”〕


……分からない。


「アタシという存在が居るのに、なんで他の人に目が行くの?」


〔”アタシは貴女にとって、何なの?”〕


分からない分からない…。分からなくなってきた。


「……なにが、いけないの…?」


――…あれだけ頑張ってきたのに。

頑張りに頑張りを重ねて、大きな「努力」を完成させたのに…――なんで貴女は…。なんで皆んなは、アタシの事を見てくれないの? 愛してくれないの?


〔”アタシの、一体なにがダメなの…?”〕


「……もしかして、アタシの努力がまだ足りないって言うの…?」


努力が、足りてない…。

だから皆んなしてアタシの事を、まるで居ない人みたいに扱うの?


「……そっか。そうなんだ…」


〔”これは罰だ。罰なんだ”〕


努力が足りてないアタシに対する、「罰」であり「試練」なんだ。うん、絶対にそうだ…。

――それなら。


「……じゃあ、頑張るよ……」


〔”皆んなが認めてくれるまで、死に物狂い頑張るよ……! あは、アハハ…!”〕

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