第7話

 俊足を発動して大地を駆けると一瞬にして辿りついた。

 そして巨大蜘蛛の足攻撃を刀で受け止、、、切り裂いた、、、


「あれ?、、、」


 刀の切れ味がよすぎてなのか足を受け止めたはずなのに切り裂いてしまったらしい。

 それよりも


「君大丈夫?」


「へ?」


「いや巨大蜘蛛に襲われてたから」


「な、な、なんでここに人間がいるのですか!?」


「いやなんでって言ってもなあ?」


「こ、ここは禁忌の大森林ですよ?」


「ここは禁忌の大森林ってとこなんだ~」


「なんでそんなのんきでいられるのですか?ここは普通の魔物とは次元の違う魔物が住まう森ですよ?」


「へえ~そうなんだ~」


「そうですよ!そんな装備じゃないただの奇抜な服でここに来たんですか?って後ろ!」


 俺らがのんきに(俺だけ?)喋ってる間に怒った巨大蜘蛛が体勢を立て直し、襲い掛かってきたがそんなものは魔力の多い俺が常時『フィールド・サーチ』(さっきより範囲は狭い)をしているので丸わかりだ


「こんなんじゃケンタウロスの足元にも及ばないぞ!

 こんなの、型を使うまでもない!」


 そう言って俺は巨大蜘蛛を一刀両断した。


「へ??????」


「ん?どした?」


「あ、あ、あのデ、デ、デススパイダーを真っ二つ!?」


「ん?あれデススパイダーって言うのか」


「知らずに倒したのですか?」


「そうだけど?」


「はあ~もう驚かなくなってきました」


「あははははー」


「ひとまず助かったのでありがとうございました」


「怪我はしてないよな?」


「あなたのおかげでちょっとした怪我があるだけで大きい怪我はしてません」


「ならよかった」


「申し遅れました。リーナ・マルフェと申します」


「俺はハジメ・タケウチだ」


「、、、イーフェストあたりの出身なのかな?、、、」ボソッ


「えっとなんて?」


「なんでもないです。えっと何故このようなところへ?」


「それは、、、あまり言いたくないな」


「そうですか、、、では何かできることはないでしょうか?恩返しがしたいので!」


「じゃあこの大陸の地理を教えてもらえるか?」


「え?知らないんですか?」


「ちょっと特殊な生まれでね」


「そうなんですか、、、なんかすみません」


「別にいいよ(何を想像したのか知らんけど)」


「じゃあえ~っと、まずこの森は禁忌の大森林と言って、このユーデレス大陸の真ん中に位置しています。この森の中央には禁忌の大迷宮という大迷宮があって、そこは不可侵の神の領域と言われていて、最深部には神のお宝が眠っているとされており、何人もの冒険者などが挑戦するものの、大迷宮に着く前に次元の違う魔物にやられてたどり着けないという事例が数多くあります。そして大迷宮にたどり着いても、大迷宮の魔物はもっと次元が違うので、誰も最深部にたどり着けていません。

 そしてこの森の南にエルフのヴァレッティーナ王国、南東にドワーフと獣人のガローナ帝国、北東にリザードマンのラウネル帝国、北に人間のシンヴァレル王国、西に宗教国家のレナティック神聖国があります。そして最北部に魔王の住む魔王城、この大陸の東の方にイーフェストという変わった文化の島国があります。

 え~っとこれでいいですか?」


「ああ十分だ。ありがとう」


「いえいえこちらこそ助けていただいてありがとうございます!」


「すみませんが用事があるのでこれで」


「ではさようなら」


「さようなら~またどこかで会いましょう~」


 そう言ってリーナはどっかへ走り去って行った

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