IAPオールスターフェスティバル③ #お前アホキャラ返上しろよ……

「さあ始まりました……IAPチャンバラ対決……」

「なんで吐息が多いんや」

「実況はこのあたし、ASMRえっちお姉さんこと江戸川愛璃です……♡」

「絶対に実況に向いてないやろ今の声」

「視聴者の皆さん、対決よりあたしの声に夢中になって……♡」

「企画倒れやんけ……」

「一応補足しておくと、通常のスポーツチャンバラとはちょっとルールを変更して、頭の上の風船を割れば勝ちというルールになっております……」

「ひじょーにだいじな説明やな」

「さぁ一回戦……選手入場です……!」

「あ、サブ実況の板野結華やで。よろしゅうな〜」

「青コーナーぁ……井ノ内ぃ……まもりぃ……♡」

「まもり、今スマホで録音したなアンタ。戦いに集中せいよ」

「合法名前呼びASMRよ?今日はもうこれで十分じゃないかしら。負けてもいいわ」

「さっき『勝つのは儚い白衣の天使よ』って言ってたやん!」

「私は時々発言が右往左往することがあるの」

「絶対にかかりたくない医者や!!」

「赤コーナーぁ……黒野ぉ……奏ぇ……♡」

「いい加減恥ずかしくならんのか?」

「チャンチャンバラ〜!チャンバラ〜!!」

「シ◯ケンジャーや!懐かしいなぁ」

「…………はぁ。萎えた。実況やめよ」

「ヒーローものやからって機嫌悪くするなや!奏は純粋なんや、アンタ子どもにキレたらあかんやろ!」

「仕方ないなぁ……。あたし大人のお姉さんだから切り替えて頑張ります。あたしは前を向くんだ」

「ええで!その意気や!!」

「ねぇまもりちゃん。わたしあの2人が漫才コンビに見える」

「ボケが渋滞してるわね。あと、奏くんが子ども扱いされても誰も異論唱えてないのが不思議でならないわ」

「可愛いから仕方ない。奏くんもイケるよわたし。ああいう子、学園に何人もいたし」

「もはや時子も怖くなってきたわ……」



コメント

・オエッ!!

・毒物を鼓膜に詰められてる感じする

・お前さ、声は良いんだからわざわざ作る必要ないぞ

・林檎にゲロ甘チョコレートぶっかけたぐらいの気持ち悪さ

・【朗報】まもり、やはりこちら側

・家帰ってから配信見直せば良いのに……

・シ◯ケンジャーとかまた懐かしいものを……

・あーまた病んじゃったよ

・やっぱ面倒くせぇこの女

・漫才コンビに見えるのはツッコミしてくれる女がいるからだぞ

・普段時子がボケる時も漫才に見えてるぞ

・今だって漫才に見えるぞ

・ほんとボケの自覚ねぇな……




【一回戦:まもりvs奏】



「はっ!はっ!遅いよまもり!!」

「はあっ……はあっ……」

「ほらほら、僕のスピードについておいでよ!」

「ぜぇ……ぜぇ……」

「えいっ!」

「……あっ、割れちゃった………はぁ……はぁ……」



「勝者!黒野奏!!」

「やったぜ!!」

「おいおい瞬殺だよ」

「流石に結果見えてたなぁ」

「ふぃぃ……はひぃ……」

「まもりさん!こちらをどうぞですわ!」

「………すぅ………すぅ……」

「るる姉。なんで酸素ボンベがあるんですか?」

「先ほど若旦那と大量に持ってきたんです」

「気が利きすぎでしょあの人」

「まもりさん!こちらを飲んでくださいまし!」

「………ごく………ごく……」

「るる姉。なんでア◯エリアスがあるんですか?」

「先ほど若旦那と大量に持ってきたんです」

「まーた手を回してやがる」

「まもりさん!こちらにお座りください!」

「ふぅ……へとぉ……」

「るる姉。なんで車椅子があるんですか?」

「先ほど若旦那と大量に持ってきたんです」

「車椅子大量に持ってくるって何なの」



コメント

・案の定www

・おいおい瞬殺だよ

・ヒ◯まつりかよwww

・努力値稼ぎみたいなスピード

・だから運動不足は……

・これに懲りて部屋から出ようね

・若旦那は何?エスパーなの?

・過呼吸専用グッズやんけ

・ライブ後のアイドルみたいなセット

・前◯敦子のドキュメンタリーのシーンみたい

・車椅子大量にある事務所って何?

・ホスピタリティが限界突破してる




【一回戦:若奥様vsうらら】



「ついに……私が本気を出す日が来たよ……!」

「若奥様。お命、頂戴いたす」

「開始の号令は鳴った。覚悟してねウララちゃん……!」

「…………ッ!!」

「いざ尋常に……ってあれ?風船割れてる……?」



「勝者!鈴堂うらら!!」

「やったー!!」

「若奥様。ごめん雑魚すぎる。チームメイトとして恥ずかしいです」

「そんなぁ……私だって頑張ろうと思ったのに……」

「不肖わたくし鈴堂うらら、若奥様に無理をさせまいと一瞬でケリをつけました」

「必◯仕事人みたい」

「無駄な殺しは避ける主義なんだよ……」

「ねえうらら、そういうこと言う人は膝上20cmの服なんて着ないよ」



コメント

・うーん、雑魚

・なんで手負いの状態で伝説のボクモンに挑むんですかね……

・若奥様の素早さ種族値20くらいしかなさそう

・初めてうららをかっこいいと思った

・かっこいい(めちゃくちゃ露出してる)

・どう見てもるる姉みたいな人が後ろでハァハァ言ってるけど気づかないでおこ

・他人の露出でも興奮するんだね、あなた

・やっぱ玄武の2人相性よくねぇか

・切り抜きでダイジェストになってそう




【決勝戦:うららvs奏】



「剣士の誇りにかけて、うららを討ち取らせてもらう!」

「私も本気だよ!親友の奏だから正々堂々いくよ!!」

「小細工は無しだ!」

「真っ向勝負だね!」

「「うぉぉぉぉぉぉ!!」」



「…………うっへぇ。めっちゃアツいじゃん」

「この2人の空間だけ少年漫画になっとるなぁ」

「ここだけ新しいタイトルでも付けるべきなんじゃ?」

「なんか切り抜き師さんがMAD作ってそうやなぁ。マイファスのR◯VIVERあたりで」

「…………なんですか若旦那?ウキウキでスケッチブック掲げてこっちに見せてきて。

 なになに……?『ヴ◯リアー編の山◯武vsス◯アーロみたいだな!!』?何言ってんすかあんた」

「おいおい、そっちのマイク切れてんで〜」

「…………あー、あー。カナデとウララ、どっちが雨の守護者にふさわしいんだろうな!?」

「うぜぇ!ここは応援上映じゃないんですよ!?」

「この事務所、少年漫画脳ばっかやん」



コメント

・アツい!!

・末っ子組、仲いいからなぁ

・親友って呼んでんのてぇてぇが過ぎる

・奏くん……ようやく、親友できたね……

・お姉さんワイ、号泣 ¥50000

・感動が止まらない ¥50000

・¥50000

・何この満額スパチャラッシュ。奏くん推しは金持ちしかおらんのか?

・【黒野るる】¥50000

・【黒野るる】¥50000

・【黒野るる】¥50000

・配信中に3連打すな

・直接渡せばええやん……

・ア◯パンマンMADでも作るつもりか?

・感動に水差すなクソオタク

・リ◯ーン好きなのは分かったから……



「それじゃ2人とも、そろそろはじめるよ〜」

「うらら。折角だし、賭けでもしようか!」

「いいよ!私が勝ったら、芸術が分かってないるる姉に美術館巡りしてもらうよ!」

「いいぜ!もし僕が勝ったら、愛璃と買い物に行って服選びを手伝ってもらおうかな」

「…………………」


「試合開始!」


パンッ!!


「んんっ!?ねこだまし!?」

「…………ハァッ!!くたばれッ!!」

「なにぃ………!?」



「試合終了!うららの勝ち〜!!」

「すっご……一瞬で勝負決めとるやん……」

「…………ヒェッ」

「なんで!ねこだましなんてずるいぞうらら!小細工しないって言っただろ!」

「ぜんぶ奏が悪いよ」

「そんなことないだろぉ!」

「言い訳は無用だよ」

「えー!ひどいぞ!なんでさ!」

「…………私の愛璃に勝手に手を出すな」

「う………うぇぇぇん!!!」

「…………しゅたっ……ちょ、止めないでよ結華さん」

「愛璃。逃げちゃあかんで。あんたが生み出したモンスターや、自分で責任取らんと」

「…………ねぇうらら?どうしてあたしに抱きついてきたの……?」

「愛璃は私と買い物に行くんだもんね!!ね!!」

「…………ウン、イクヨ」



コメント

・親友……親友とは?

・親友との約束を簡単に破るヤンデレ

・あー、やっちゃったね

・地雷があまり無い純真なうららの、ほぼ唯一と言っていい地雷を的確に踏み抜いた模様

・やっぱり奏くんはポンコツだなぁ……

・本気モードうららの殺気がやばすぎる

・10年をたった1人に捧げた女だ、面構えが違う

・エロ川、逃げんな

・エロ川、情けない声出すな

・お前が始めた物語だぞ






《一回戦終了!》

【青龍】結華、まもり 0ポイント

【朱雀】つぐみ、愛璃 0ポイント

【白虎】奏、時子 1ポイント

【玄武】るる、うらら 3ポイント

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