第8話『大丈夫』
2歳だった子どもが、10歳になった今。
最近、小学校の保健室の先生からの連絡が多い。
学校でいろいろしんどくなって迎えに行く回数が増えてきた。
保健室の先生は、学校でよく泣いている子どものことを心配してくれている。
子どもは周りの子や先生と合わないこともあり、あまり学校は好きではない。
家でも学校は嫌だとはいうけれど、今のところ、そこまでの心配は感じていない。
確かに、学校からの連絡、お迎えは多くなってきているけれど、
嫌な時に嫌だった、しんどい時にしんどいと学校で保健室の先生にちゃんと伝えられている。家でも、私や高校生の兄に自分の気持ちを伝えている。
嫌だしんどいを言えなくて自分の中にため込んでいる子の方がとことんしんどくなって、学校に行けなくなるように思う。
今朝も学校に行くのが嫌だという子ども。
「しんどくなったら、迎えに行くから頑張りな。」
と背中をおす。
ちょうど、今、私も仕事を辞めて家にいて時間がある。
子どもには頑張れるだけ頑張ってもらい、しんどくなったら私が迎えに行けばいい。
そして、頑張ったねと頭をなで、家で心と身体をゆっくりする時間をつくり、落ち着くようにできればいい。
病気で身体も気持ちもしんどい子ども達を育ててきた経験から、
今のこの子の状況は、
まだ、大丈夫だと思える。
8年前の私だったら、どう思うだろう。
きっと、悩み、迷い、不安でいっぱいになっただろう。
子育て、いろんなことに自信がもてなかった私。
でも、今の私は、大丈夫だと思える。
いろんな気持ちが詰まった、積み重なった子ども達からの『経験』という贈り物のおかげで、自信を持てるようになったように思う。
自身の子育ての経験から学べていることは多い。
子どもからの贈り物 ひまわり @himiko6
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