第4話 転生侍女ローズ
ディアマンテ
「アレグリアお
「ここにいるわよ。もはや未来の
アレグリアはカップを持ち、
あれから一晩たち、二人は昨日の事件、
「…やはり、シナリオ通りでしたか?」
「ええ、今思えば、あなたが時々話してくれた筋書きの通りだったわ。
「お嬢様、
「ちょっとローズ、捨てられたなんて、妙な言い方はよしてくれる?ローズが話していた“しなりお”の通り、殿下がリリーシェ・ファーレンにたぶらかされただけのことよ」
アレグリアは腕を組み、強気に言う。
「
「卒業パーティーで、悪役令嬢アレグリアは断罪と同時に婚約破棄され、
「原作の悪役令嬢アレグリアは、
ローズたちのいる現実が原作と違う点は二つ。
おかげで断罪はされずに済んだわけですが、どうして婚約破棄されてしまったのでしょう…」
ローズは
「まさかお嬢様、ヒロインと接触されていたとか!?実はヒロインはお嬢様の魔法好きを知っていて、アルフォード殿下にこっそり伝えているんじゃ…。お嬢様を断罪する準備が、実は裏で進められていたりして…。ダメじゃないですか、お嬢様ぁ。ローズがあれほど、リリーシェ・ファーレンを
「はぁ…。早とちりするのはやめてちょうだい。ローズがあまりに口うるさく言うから、貴族学園でリリーシェと
「そうなんですね…。ああ、よかった」
ローズはほっと胸をなでおろす。
「それならなおさら、どうして婚約破棄されてしまったんでしょうか?お嬢様に明確な
「そうね…。アルフォード殿下は、リリーシェに
あっさりと言い放ったアレグリアの顔をローズはまじまじと見つめ、
「たしかにそうですねぇ」
と肩を落とした。
「原作通りで貴女は嬉しいのではなくて?悪役令嬢らしく婚約破棄されたのだもの」
「何をおっしゃいます。主の幸せを願うのは、侍女として当然ではありませんか」
ローズは真剣な表情を浮かべている。
そんなローズを見て、アレグリアは胸が温かくなる心地がした。
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