第3話
先生も猫が好きだった。
信一郎のアパートに住み着いた黒ぶちの猫に、由美と信一郎はたびたびえさを与えた。
信一郎の部屋にあげてやったこともある。
こたつの中で丸くなる猫を、由美と信一郎はいつまでも眺めた。
猫の白い毛が、こたつの明かりを受け、橙色に淡く燃えていた。
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