浮遊島

第33話 浮遊島ダンジョン


「んじゃ行くぞー!」

「「「「「「「おう」」」」」」」

 ダンジョン1階層からタウラスという雄牛が闊歩している。

「肉だ!」

「にゃー!」

 まぁ。見つけるたびに突進して行くテリーとモニカはすごいなぁ!肉とツノにドロップするから、肉には困らないだろうが。

 2階層、3階層と突破して行く。


 5階層に来た頃飯の時間だということで料理のスキルを持つ俺と料理スキルをスキル玉で取らせたサーシャで昼飯を作る。

 好評だったのでサーシャも嬉しそうだ。


 「うらぁ!」前衛はテリーとガイアスで事足りている。斥候で兄貴とイザナが動いてくれてるので楽できている。

ケビンの匂い探知や索敵でも助かってる。

 罠発見がここに来て役立つとはな。まぁ、罠解除がないから踏まないようにだけしている。


 このダンジョンは100階層まであるため多分順調にいけば一週間ちょいだろうな。


「僕のαとβとΣも出していい?」

「ん?まぁいいけど」

 マジックバックから出てくるアンドロイドのシュールなこと。

「ポポとピピは前衛、ププは後衛で僕を守ってね」

「「「了解」」」

 名前はあれだけど結構えげつない戦い方するんだな。

 

 まぁ、俺も頑張りますか!

 とりあえず目のつくモンスターを片っ端から片付けていく。

「リュウニイ!やりすぎ!私にも残してよ!」

「あ?あぁ、悪かったな。そう言えばユニーク玉渡してなかったから今使えよ」

「わーい!これで私にもユニークが付く!」

 すぐに破るとユニークが入って来たらしいが?

「八面玲瓏だって」

「八方美人ってことか?」

「違うよ!美しさって罪よね」

「バカ言ってないでさっさと行けよ」

「チッ!バカリュウニイ!」

「あ、あのやろ」

 八面玲瓏はいい意味での八方美人のことだから害はないだろ。まぁ、誰とでも仲良く慣れるサーシャらしいな。

 とりあえず10階層が目標だったが20階層まで来てしまった。

「はぁ、はぁ、はぁ、」

「なんだケビン?バテたのか?」

「お前らが早いだけだぜ!敵も一撃じゃねーかよ」

「まあ、あれくらいならな」

「はぁ、はぁ、」

「お前もか、カイゼル?」

「ん?おぉ、お嬢様達が強くて目がいろんな方を向いてな!疲れたぜ」

「バカはほっとこう」

「だな」

 晩飯を食べてからマジックテントを広げる。まだ二つしかないが、中は広いので二つあれば足りるな。


 外ではハンゾウとサスケとカササギが稽古をしていた。それを見ているカイゼルにちょっと仲間にするのを早まったかもしれないと思った。


 とりあえずコインは貯まってるからガチャを引こうと思う。まぁ、装備は充実してるからただの暇つぶしだが、スズメとサーシャが観に来た。

「暇なのか?」

「ううん、リュウニイのユニーク面白いんだもん」

「あ、それわかる!何が出るかわからないから良いよね」

「そうか、なら引くぞ」

 銅が5銀が3金が2虹が1だ。

 ・アンパン

 ・ロールパン

 ・ジャムパン

 ・メロンパン

 ・クリームパン

 ん?パンばっかり?これはもしや?あー。コラボ企画の釜咲秋のパン祭りだな。

「ん。んまい」

「あむあむ」

 まぁ食べる奴がいるから大丈夫か、それに銅だけだからな。

 ・スターネックレス(全)

 ・銀のイカリ

 ・鑑定のゴーグル

 おっ、良いのが出たじゃねーか、鑑定のゴーグルをスズメに渡す。

「へぇ、鑑定できるゴーグルなんて凄いね!」

「えへへ、私のカチューシャも鑑定できるんだよ」

「へぇ、良いのもらって?」

「お前くらいだろ?ゴーグル使うの」

「えへへありがとう」

 ・スキル玉 水面蹴り

 ・スキル玉 体術

 ふう、これはサーシャにやろう。

「サーシャやるから」

「ほんとに!えへへ」

「スキル玉なんて高価すぎて手が出ないはずだよ?」

「だろ?でも俺には関係ないからな」

 ・星のオルゴール

 最後にいいのが出たな。

 オルゴールを鳴らすと洞窟なのに星が瞬いて見える。

「凄いね!星があんな近くにある」

「ふあぁぁぁ」

「これを見たら寝るといいよ」

「「はい」」

 星のオルゴール…安眠の効果がある。


 次の日はみんな安眠できたみたいで運動をしている奴もいる。

「煩悩退散 煩悩退散」

 カイゼルが腕立てをしながら言っている。

 大事なことだと思うぞ。

「ここは百階層まであるからあまり急ぐのは無しにしよう!無理せずに安全に行くぞ」

「「「「「「「「おう」」」」」」」」」

 22階層で宝箱を見つけたり、カイゼルが罠にかかってモンスターハウスが出たりしたがなんとか30階層まで上がって来た。

 さぁ、ボス部屋だな。

「よし行くぞ!」

「よーし!フレイムファイヤー!!」

 扉を開けた途端にエルが広域魔法を出しやがった。

「こっちまで余波がくるな」

「くっ、こんな力があったのか」

 魔法が落ち着くとエルはふぅといい汗かいたと言いたげだ。

「お前はやるならやるって言えよ!」

「言ったらやらせてくれないでしょ?」

「まぁな!これで気はすんだな」

「まぁいいでしょう」

 ボスがなんだったのかさえわからない、ドロップになっているモンスターが可哀想でしょうがないが息抜きも必要と言うことだな。

 

 宝箱からはコインが10数枚と金貨に鋼鉄のイカリ++があった。

「俺のだろ?」

「当たり前だろ?お前しかこんなの使わないんだから」

 疾風とガードを増やしてやった。

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