第31話 トーマス

34

「不味いぃ」

「そんな訳ないでしょ?」

 エルが料理をすると言って聞かなかったので料理をさせた。

「く、そ不味い」

 ガイアスも口が悪くなるほどか!

「傷つくなぁ!ちょっとリュウ!どこ行くの!」

「食欲なくてな」

「食べなさいよ!もう!そんなに…不味いぃ」

「「「「「「「だろ!!」」」」」」」

「これは早急に料理人をお願いします!」

「分かってるが素材がない」

「そこら辺のコックでいいじゃないか!」

「ダメだ、料理人はトーマスしか受け付けない」

「じゃあ早く素材を見つけて来てよ」


 と言われてガチャを回す俺。

 もう55回も引いてるが素材が出てこない。

 もう一度引くか。

 銅が5銀が2金が1、虹が3!

 これで出てくれ!

 ・スクラップ

 ・超高級ナイフセット

 ・スリープまくら

 ・ダーツ

 ・鋼鉄のエルボー+

 ナイフセットはいい兆しだな!スリープ枕もよく眠れそうだ、はい次!

 ・スキル玉 料理

 ・ナイトシャドウ(ダガー)

 スキル玉料理は誰かに覚えさせるか、後はナイトシャドウはイザナだな。それより来たかもね!ようやくゴッドが来たかもね


 ・ユニーク 画竜点睛

 来たねゴッド!もういい加減きてくれ!

 ・赤竜の心臓

 ・赤竜の心臓

 ・β型アンドロイド

 きたぁ!来たきた!でも2個もいらないけど来た!


「料理人トーマスを検索!」

『東の街ウェルダールにいます』

「座標決定!出発!」

『東の街ウェルダールに発進します』


「はぁ。ようやく料理人をなかまにいれられるわ」

 トーマスは料理人を目指して上京するも、神秘の素材赤竜の心臓に魅入られてしまい料理が手につかなくなる。燻っている所に素材を持っていけたら仲間になる。


「苦しい戦いだった。要らないものもいっぱい出たが、それなりのものもかなり出たな」

 俺はガチャ産の武器や防具、スキル玉なんかを片付けて行く。

『到着しました』

 よし、久しぶりに一人で行ってこよう。


 東の街ウェルダールに降り立った俺はトーマスを探す。すると家で一人惚けた男と目があった。

「トーマス!」

「えっ!?」

 家の中に転がり込むとトーマスに素材を渡す。

「あ、あ。赤竜の心臓!あ、ありがとうございます!早速料理に!」

「ここよりもっといい厨房があるぞ!」

「はい!行きましょう!」


 ファーストシップに乗り込むと厨房を任せる。

「ここで作っていいんですか?」

「あぁ!これから仲間だ!」

「は、はい」

 

 いやぁ、無事にトーマスを連れてこれたからには今後は美味い料理が食べ放題だな。

 鑑定、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 トーマス  28歳

 レベル21 料理人

 スキル 料理極 

 ユニーク  料理に愛された男

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 よし!あのトーマスだ!


 竜の心臓なんてどう料理するんだ?

 全員が食堂に集まって来た。この匂いに釣られて来たみたいだ。

「出来ました!竜の心臓のソテーです」

「「「「「「「おぉー」」」」」」」

「どうぞご賞味下さい」

 “ごくり”

 これが竜の心臓か…

 「美味っ」

 なんてなめらかで舌触りがいいんだ、それに噛むほどに味が出てくる。

 すっかり虜になった俺たちは夢中で食べてしまった。

「トーマス、うまかったよ」

「ありがとうございます」

「これからもよろしくな」

「はいっ!」

 よし、これで料理人が仲間になったぜ!


 よし、これからは仲間よりちょっと探し物をするか。

 海底探査機を持ち出して、

「それなに?僕にくれるの?」

「スズメにはあげられないなぁ、これは海底を探すために使うからその後ならいいぞ」

「うー、わかった!あ、βがいる」

「そう言えば出てから艦内ではずっと着いて来てたな?これがスズメ、お前のご主人様だ」

「よろしくお願いします」

「うん!これで、αも完成したから三人揃ったよ」

「そうか、どうせポポとかなんだろ?」

「なんでわかったの?この子はピピにする、αがポポで、Σがププね」

「わかったよ、後これも渡しとくよ」

 謎の素材を全て渡す。

「うわぁ。これもらうね!ピピ持って行こう!」

「はい!」

 これでスズメは1週間はあれに取り掛かるだろ。


 さて海底探査機を使ってどこから探すかな?

 先ずは、

「東の海44.13の場所にいってくれ」

『了解、発進します』

「まぁ、こっちは攻略本があるからな」


 海底にはいろんなお宝が眠っている。

 まぁ、それを根こそぎ取って回ろうかな。

『到着しました』

「海底探査機を下に下ろしてくれ」

『了解』

 後はこのコントローラーで見つけるだけの簡単なお仕事だ。

「よしあった!最初のお宝は緑の秘宝だ」

 これは浮遊島で使うものだから先に取っておきたい。

「よし。海底探査機を回収してくれ」

『了解』

 よしこの調子で全部取るぞ。

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