第24話 ファーストシップ


「50階層はメデューサだ!俺が一人で戦うからみんなは待っててくれるか?」

「お前一人で行くなんて言うなよ!」

「俺たちだって戦えるぞ!」

「違う!この戦法は一人じゃないとできないんだ」

「みんな、リュウがここまで言ってるんだ、ここは任せよう。これでいいか?」

「ありがとう兄貴」


 メデューサ、ギリシア神話に出てくる怪物だ。ゴルゴーン三姉妹の三女と言うことになっているな。

 その目に見られると石化する。

 まぁ、どのゲームにでも出てくるモンスターだな。

 んじゃ行ってみようか!

 ボス部屋に入ると暗闇からメデューサが出てくる。

“ギャオォォオォォォォォ”

 まるっきり怪物じゃねーかよ!

 俺は青銅の鏡を持って対峙している。

 蛇の猛攻撃を掻い潜り、何とか避けてると蛇が少し戻る。

「今かっ!」

 鏡を前に突き出すと、

“ピキピキ”

 と言う音と共に何かが崩れる音がした。

「よし、討伐完了!」扉が開かれみんなが入ってくる。

「本当に倒したんだな。リュウ」

「さっすがー!リュウニイは違うねぇ」

「煽てても何も出ないぞ?鏡さえ持ってれば誰でも倒せる奴だったからな」

 まぁ、タイミングがクソだったけどな。


 さて、これで西の孤島ダンジョンは制覇だな。宝箱には西の孤島ダヴィデの塔の踏破記録書とダヴィデメダル、金貨500枚だ。

 ドロップからゴルゴンソードと言う石化させる剣が出たがだれも使わないので死蔵する。


 そしておまちかねのファーストシップにご対面だ。

 通路を進んでいくと自動ドアになっていて中に入っていく。

「うお!すげぇな!」

「ここはファーストシップの中になる」

 俺はコックピットに座り、マスター登録をする。

『マスター登録を確認、これよりマスターの変更はマスター権限で可能です』

「あぁ、よろしくな」

『よろしくお願いします』

「では浮上開始してくれ、高度はとりあえず5000でよろしく」

『浮上します』

“ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ”

 と、前が見えて来てファーストシップの全貌が明らかになる。思ったよりもデカいな。

高度を合わせてセカンドシップを格納する。


「でっかいなぁ」島の占有率の方がまだ大きいが、それでもデカいもんはでかい。

 客室が300に食堂、会議室、プール、トレーニングルーム、風呂、火事場、研究室がある。後は格納庫だな。

 大型客船がそのまま飛空挺になったようなものだ。

「凄い!僕が思ってたよりもっとすごい」

「これがファーストシップ??」

「色々あるねぇ!」

「これはいいのか?リュウ!」

「この飛空挺は隠された遺産だから早い者勝ちだよ。だからいいんだよ兄貴」

 兄貴は心配性だな。

「言葉にならねぇ」

「これは」

「ああ。ここが今から新しいアジトだ」

 みんなは散り散りになり、新しい船を見て回っている。

「さてと。では西の大陸シャーウイックのボンベイ山に進路を取ってくれ。

『進路変更確認しました』

「それじゃ、出発」

『出発します』

 んじゃ、コインも貯まった事だし、11連でもするか!

 銅が4銀が5、金が1、虹が1、


 ・鋼鉄の刀++

 ・鋼鉄の鎧+

 ・鋼鉄の剣+

 ・土鍋

 鋼鉄シリーズは多いなぁ。あと土鍋はありがたい。これで米を炊けるな。

 ・月のイヤリング+

 ・ブラックユニコーンの外套+

 ・ブラックユニコーンの革パン+

 ・ヒドゥンの革鎧

 ブラックユニコーンの革パンや外套は兄貴に渡すか。アクセサリー関係はあげるとみんな欲しがるからちょっと持っておこう。

 ・スキル 雷撃剣

 スキルか。まぁちょっと欲しかったからな、でも雷付与した剣を使えば…まぁいいか。

 ・ユニーク玉

 あとユニーク持ってないのはサーシャくらいか。二つもあっても仕方ないから一個は持っておくか。


 おっ、もう着いたのか?

『到着しました』

「なら少しハズレに停泊して俺らを降ろす準備をしといてくれ」

『了解しました』

 俺は会議室にみんなを集める。

「いまからボンベイ山で仲間を一人探そうと思う、イザナとテリー、それとメイアはついて来てくれ」

「僕たちは?」

「この船で待機だ、って言ってもまだ見て回れてないだろ?」

「ああ、わかった」

「私もスズメちゃんと探検する!」

「あ、モニカもな」

「にゃ。我も行くのかにゃ?」

「メイアとコンビだろ?」

「そうにゃ。いくにゃ」

 モニカはメイアの膝に抱きついた。

「じゃあ言ってくるから」

「行ってらっしゃい」

「気をつけてね」

 俺たち四人と一匹はボンベイ山に降り立った。


「凄い音!ここがボンベイ山?」

「そうここが、ボンベイ山の麓にある街でボンベイって街だ」

「ここは何が名物なのかな?」

「私は何を?」

「イザナは今ボンベイ山で起こってることを調べてくれるか?」

「分かった」

 また人に紛れてどこかに消えた。

「よし、俺らは宿を取りに行こうか」

「おう!飯だ飯!」

「テリーはご飯のことだけね?」

「腹が減ってたら何もできないぞ?」

「まぁ、いいから宿に行こう」

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