第21話 ラヴィータへ
「うむ、にゅ?」
「イヤン、ご主人様」
「うおっ!シャインいつの間に!」
そこにはシャインが寝巻きで横に寝ていた。
「これは一体」
ベッドの周りにはテリーとモニカが地べたで寝ているし隣のベッドにはイザナとスズメが仲良く眠ってる。
「おはようございます」
「うおっ!お、おはよう」
扉が開いてメイアが顔を出した。目が笑ってないがな。
「オラ!みんな起きろ」
「うー、頭痛い」
「イザナは飲み過ぎだ」
「腹が減ったな」
「そうだにゃ」
昨日はあんなに食ったのに燃費が悪いのが二匹いる。
「ご主人様お着替えを」
「大丈夫!自分でできるから!」
ズボンを引っ張るシャインとそれをほくそ笑むメイアが怖い。
「オラ!みんなシャキッとして!」
「「「「「「はい」」」」」」
ふう、これでようやくまともに着替えもできるな。
南の街サイフォンでは闘技場が少しの間閉館するらしい。まあ、それでも人は多いな。
おぉ!米があるな。
「それをあるだけくれ」
「これか?わかった!」
大量に在庫を抱えていたみたいで全部買ってちょっと後悔。
まぁ、ウチは食い意地の張った二人がいるから大丈夫か。
それから女性達の服なんかを買ってやり、ランジェリーショップでは目のやり場に困ったが、なんとかなった。
あとは俺とテリーの服や雑貨を買って動こうとしたらスズメが動かない。
「なんだスズメ?欲しいものがあったのか?」
「うん!これ!」
スクラップ同然のΣ型ロボットか、
「これはいくらだ?」
「一億」
「スクラップだろ?5000だな」
「もうちょっと」
「じゃあ、6000だ」
「まいど!」
ったく!こんなところでスクラップを売るなよな。
「ありがとう!」
「どういたしまして」
まだまだ回るところはあるが、こんなところでまた今度にするか。
門を出て鈴を鳴らす。
夜霧の馬車に乗って少し離れると馬車を返す。
「ここでいいんですか?」
「あぁ、降りてこい」
飛空挺が保護色のまま降りてくるとシャインは目を輝かせる!
「飛空挺じゃないですか?!王族でも持ってる人は少なかったですよ」
「まあな。んじゃ乗り込むぞ」
飛空挺に乗り込むと部屋割りで揉める。
俺の隣はテリーでその反対はメイアだ。
「私を隣か同じ部屋にしてください!」
「もう決まってるからなぁ、俺の部屋だって一人部屋だぞ?」
「一緒に寝るからいいんです」
「それは良くないな、俺は部屋じゃ一人が好きなんだ。テリー変わってくれるか?」
「おう!いいぞ!」
ということでテリーが退くことになった。
コックピットで次はどこに行こうか迷う。
やはり一度家に帰ってレベル上げをさせたいな。
「ラヴィータの街に進路をとれ!」
『確認、ラヴィータの街に進路変更』
よし、これで兄貴とサーシャにも会えるし、親父さんにも久しぶりに会えるな!
ラヴィータの街の前でまた夜霧の馬車に乗り換えて街に入る。
「懐かしい風景だな」
「ここがご主人様の街ですか?」
「俺の街じゃない、俺の育った街だ」
「でっかい塔だね、僕も登れるかな?」
俺とイザナ、シャインはレベルが50以上あるからいいが、テリーとメイア、スズメはレベルを上げる必要がある。
「イザナ?頼めるか?」
「あぁ、スズメもいることだしな」
「あくまでもみんなが死なないようにしたいから、やり過ぎるなよ」
「よし、んじゃこれから別行動な!テリー、メイア、スズメはイザナに着いてダンジョン でレベル上げだ。俺とシャインはギルドに行ってみる」
「「「「「「はい」」」」」」
「我はどうするにゃ?」
「モニカはどうしたい?」
「んじゃメイアについていくにゃ!」
「それがいい」
コインも忘れずにとってくるように頼んだ。
「それじゃ頑張れよ!」
「おう!そっちもな!」
「にゃーにゃにゃー!」
あっちは楽しそうだな。
「ようやく二人きりですね」
「シャイン?俺は兄貴達に会いに行くんだからすぐ二人じゃなくなるぞ?
「え、えぇ!私たらはしたないことを」
「まぁいいさ、いくぞ」
「はい」
カンカンと木剣の当たる音が聞こえてくる。
「兄貴!サーシャ!ただいま!」
「リュウ!」
「リュウニイ」
今までの経緯を話ししてシャインとも仲良くなったサーシャ、
「これ集めてたろ?」
「おお!ありがとう!」
コインが50はあるな!マジックバックに入れる。
「しかし、飛空挺か、凄いな」
「まぁ、セカンドシップだからまだまだだけどね」
「それはそうと仲間は?」
「ダンジョンにレベル上げに行ってるよ」
「そうか、まぁ、レベル上げにはちょうどいいな」
兄貴達を鑑定してみると、
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サクヤ 20歳
レベル68
スキル 索敵 跳躍 中級体術 旋風脚 気配察知 中級短剣術 気配希薄 中級氷魔法
ユニーク なし
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サーシャ 16歳
レベル61
スキル 中級風魔法 解体 三連突き 千烈槍 中級槍術 回復魔法
ユニーク なし
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なかなか二人ともレベルが上がっているな。
「ちょっと手合わせしようよ」
「いいだろう!」
「私達も」
「はい」
なかなかどうして強いな!メインキャラでもないのにこんなに強いのか!
「どうした?まだこんなもんじゃないだろ?」
「あぁ、まあな!」
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