第7話 風呂
「ぁあぁぁぁ!」
「お前は親父くさいなぁ」
「こう言う声がでるんだからしょーがないだろ?」
シャワー室に風呂桶を持ってきて俺と兄貴で浸かっている。
「ふぅ、でもいいもんだな、お湯に浸かるのは」
「だろ?いい気持ちだ」
さっぱりした俺らよりも先に入ったサーシャはエールを飲んでいた。
「美味いよーん」
「こら、お前は飲んじゃダメだろ」
「いいだろ?お前だって16の頃から飲んでるんだし」
そうか、ここは16から大人だった。
「まぁいいか、俺はこうやって」
水魔法の応用でキンキンに冷やしたエールを飲む。
「っかはー!これがいい!1番」
「お前だけずるいぞ!俺のもやれ!」
「はいはい」
「っくぅぅ!これはいいなぁ」
「兄貴達だけずるいぞー!」
「まぁ、やってやるよ」
俺は三人分のエールを冷やして飲ませると、
「「「っくはっ!」」」
「染みるぅ」
「効くなぁ」
「あとはつまみがあれば最高なのに」
「買ってきてあるのだ」
「サーシャ!さすが!」
つまみというかオークの干し肉だったが、これがしょっぱくてエールが進むなぁ。
翌日は三人揃って二日酔いだった。
「うぅ。こんなのでエリクサー使ったら間抜けだよな」
「ぁん?エリクサーなんて持ってたら献上するしかないだろ?」
エリクサーは御伽話で出てくるが、今持っている。
「まぁ、例え話だ」
「お前がユニークで色々持ち込むからウチは楽しくて仕方ないけどな」
兄貴とサーシャは二人して笑っていた。
そのあとは部屋で一人になったので手持ちのコインをガチャしていく。
11連ガチャだ。
銅4、銀3、金3、虹1だ。
・鉄面皮
・鉄の子盾
・鋼鉄のグリーブ+
・鋼鉄のグリーブ++
鋼鉄のグリーブか、付けて見て良ければ採用したいとこだがな。
・消去玉
・錬金術の教本
・烈火のダガー
錬金術は勉強しないとな、烈火のダガーもなかなか兄貴には会うんじゃないか?消去玉ってなんだ?
鑑定、
消去玉…覚えたスキルを忘れさせる。
げっ!こんなの要らないだろ!死蔵だ。
・スキル 料理
・スキル玉 気配希薄
・スキル玉 豪快
何だよ豪快って、これは売りだな。気配希薄は兄貴にだな。
・スキル 奪う
スキルを奪う?そんな事ができるのか?まぁものは試しだな。
あと11連できるがまた今度にしよう。
兄貴にグリーブをつけてもらったがちょっと動きづらいようなので却下、俺もつけて見たがあまりいいものじゃないな。
鉄の子盾は腕に嵌めるタイプで良かったんだが素材が鉄だからなぁ。
スキル気配希薄は兄貴がそこにいるはずなのに察知しにくいので先頭を走る兄貴にはいいと思う。
烈火のダガーは疾風のダガーと二刀流にできるように鞘を買うみたいだ。
サーシャが自分にはないのが不満なんだろうが出ない時は出ないと伝えた。
「次は私のが出ますように!」
と拝まれてもどうしようもない。
ダンジョン10階層までいき11階層でレベル上げを行っている。やはり11階層は冒険者が多くてあまり稼げないなぁ。
「おい!お前らDランク風情がダンジョンにくるな」
「そうだぞ!お前らサッサとダンジョンから出ていけよ」
二人組のCランク冒険者が難癖つけてくる。
「俺たちはここに許可をもらって入っている。そんなこと言われる筋合いはない」
兄貴が言っているのでその間に鑑定で見てみる。
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オズワルド 33歳
レベル50
スキル 二刀流 中級剣術
ユニーク なし
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ギズネ 31歳
レベル45
スキル 中級短剣術 索敵
ユニーク なし
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奪うを試してみるが奪えない。なにか条件があるみたいだ。
「ああ?お前ら俺に楯突くのか?」
「だから俺はちゃんとしたことを言ってるだろうが」
「このヤロゥ!最初から聞いときゃいいんだよ!」
剣を振りかぶり、斬る事はなかった。兄貴は後ろに回り込み剣を喉元に突き立てる。
「どうした?よくキレそうな剣だな」
「わ、悪かった」
「ここは引くんでどうにか」
腰が引けたオズワルドとギズネ。
もう一度奪うを試してみると中級剣術と索敵が奪えた。
降参してる相手からスキルを奪えるようだな。しかし、二刀流ができれば欲しかったな。
まぁ、中級になっただけいいか。
その後も12階層に行ってはレベル上げ、13階層でも同じことをしていた。
「レベル上げばっかりじゃん」
「ばか、大事なことだぞ?」
「そりゃそうだけどさ、モンスターが弱い」
それは俺も感じてる。このスキルとレベルだともうちょっと上でも通用するだろう。
「サーシャ、地道にやっていく事が大事だぞ?」
「うー、わかった」
兄貴が優しく言う時は逆らってはいけない時だ。
でも兄貴も感じてるんだろう、さっきから先行してモンスターを倒してるんだから。
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