第5話 ガチャ


「よし!これでショートカットできるな」

「シャードカップ?なにそれ?」

「近道だ」

「ならそう言いなよ」

「…そうだな」

 ドロップ品を拾い、宝箱まであったので開けると、金貨が10枚と鉄の剣が一振りあった。

 まぁ、分けるのは後にして後ろにあるダンジョンボードに手を当てると登録完了。

 地上に戻る。


 空いてる店がなくて結局は昨日の残りを食べるしかなく、すぐに寝た。


 翌日は休みにした。だって金貨10枚もあるからな。兄貴とサーシャの三人でギルドに向かう。

「おうお前ら」

「ちわっ!親父さん」

「「ちわ」」

「ダンジョンに入ったからって油断するなよ!」

 親父さんは心配症だ。

「俺たち5階層まで行ってきたよ」

「もうか!早すぎやせんか?」

「まぁ、もうちょっとゆっくりいくつもりだったけど」

 親父さんに事の顛末を聞かせると涙を流して笑っていた。

「だからまぁ、5階層まではいけたよ」

「そうかそうか」

 親父さんは笑い疲れたのか椅子に腰掛ける。

「んで、ドロップ品を買い取ってください」

「おお、いいぞ!」

 親父さんはどっこいしょっと腰を上げた。


 ドロップ品はマジックバックに入っているので、別部屋をお願いした。

「おいおい、別部屋なんか使うのか?何がどうなってるんだ?」

 親父さんにマジックバックのことを言うとビックリして言葉を失っている。


「…そりゃ、別部屋使いたくなるわけだ、どこで手に入れたかも聞かん、とりあえずドロップ品を出してくれるか?」

 ドロップ品を出していくと結構入ってたな。

「そのバックはとりあえず(中)はあるな、普通のバックと変わりないから盗られるなよ」

「私のバックは私が守る」

「そうか、サーシャちゃんなら大丈夫かな」

 親父さんが勘定をしだしたのでサーシャに本当に盗られるなよと念を押しておく。

「私がこのバックを誰かに渡すとでも?」

「そうじゃないがな」

「死ぬまで離さないんだから!」

 俺が持とうかとも言えないな。


 勘定が終わったみたいだ。

「10金貨に5銀貨ってとこだな」

「えー!」

「そんなもんだろ?ダンジョンの低階層だぞ?」

 サーシャはもっとあると思ってたのか。


「それじゃあまたな」

「あぁ、また来るよ」

「またねー!」

 親父さんに会釈をしてその場を去ると、商店街の方に向かう。

「ねぇ、欲しい服買っていい?」

「あんまり高いのは無理だぞ?」

「はーい!」

 いま20金貨も持ってるのか。重たい金だ。

 龍宮寺の時は億を転がしてたはずだが、この金は重いなぁ。

「どうしたリュウ?」

「あぁ、金のありがたみを知ったのさ」

「そんなの前から分かってるじゃないか、金がないと俺たちだけじゃ生きていけなかったからな」

 そう、親が残した金でどうにか三人とも飢え死にしなくて済んだんだ。

 

 さてと、この金は大事に使わなきゃな。

「ここで買い物してきていい?」

「あぁ、待ってるからな」

「はぁーい」

 女の買い物は長いんだったっけ。

「これとこれとこれで幾らになります?」

「んー、銀貨9枚ってとこだね」

「じゃあこれも付けてよ!」

「わかった、んじゃそこの色男、代金払って」

「はいはい」

 ここの女の買い物は短いみたいだ。

 俺たちの服も買って日用品を買って、ついでにコーヒーがあったから頼んで買ってもらった。


 家に帰ってコーヒーを淹れる。

「それんまいの?」

「まぁ、人それぞれだがサーシャには苦いと思うぞ?」

「一口ちょーだい」

 渡すと、

「にがっ!げえぇ!」

「だろ?だから言っただろ?」

「そんなの飲むなんて変だよ」

「これがいいんだよ」

 龍宮寺の時はこんな雑味のあるコーヒーじゃなかったが、今の俺にはちょうどいい。


 さて、ガチャコインはいま38枚にまでなった。これは今引くべきだろうな。

 まずは11連を引く、銅が5、銀が3、金が3だった。虹が出ないのが残念だったが、

 ・鋼鉄の大剣+

 ・鋼鉄の鎚

 ・鉄のダガー

 ・鋼鉄のダガー++

 ・フライパン

 おぉ!フライパンなんかあるのか!俄然やる気が出てきたぞ!フライパンは俺の家のはもう壊れそうだったからな!

 ・マジックバック

 ・初級火魔法の魔導書

 ・帰還のスクロール

 マジックバックは革製で丈夫そうな作りだな、腰につけられるしこれは俺が貰っておこう。

 ・スキル パリィ

 ・スキル 槌術

 ・スキル玉 三連突き

 これはサーシャにやろう。

 もう一度11連だな。

 今度は銅が5、銀が3、金が2、虹が1だった。

 ・カトラリーセット

 ・鉄鍋

 ・銀の胸当て

 ・工具セット

 ・鉄の胸当て+

 カトラリーセットって!まぁ、この家に必要だな。あとは工具セットか、まぁあって困るもんじゃないな。銀の胸当てなんかは貴族のもんだろ?これは売りだな。

 ・マジックバック

 ・マジックテント

 ・マジックテント

 あー、被ったな、テントはいいけどダンジョンで使うもんな。いいもんだと思うけど。マジックバックはこれで三人とも使えるな。

 ・スキル玉 幸運+1

 ・スキル玉 気配察知

 おお、スキル玉だから分けられるな。サーシャに幸運と兄貴に気配察知だな。

 ・ユニーク玉

 ユニーク玉なんてあんのか!これは兄貴かサーシャにやることにしよう!


 さて3回目の11連はどうかな?

 銅が5、銀が3、金が3個だ。

 ・銅の小手

 ・革のブーツ++

 ・革のブーツ++

 ・革のロングブーツ+

 ・銀のレイピア

 んー、俺たちに靴を変えろってことかな?まぁ、くたびれてるから替え時だわな。

 ・マジックワンド(15)

 ・ミスリルの槍

 ・マジックキー

 おお、ミスリルの槍はサーシャだな。鋼鉄の槍は重そうだったし、マジックワンドは回数制限がついてるはずだし売りに出すか?マジックキーはどこかで使うだろ。

 ・スキル 気配察知

 ・スキル 疾風

 ・スキル 魔力循環

 スキル玉は無しか。まぁ、俺も使うからいいけどね。

 ステータス


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 リュウ  18歳

 レベル36

 スキル ガード 鑑定 パリィ 怪力 付与 初級剣術 初級短剣術 初級槌術 罠探知 気配察知 一閃 疾風 魔力循環 火魔法 風魔法 土魔法 水魔法 光魔法 闇魔法 生活魔法 回復魔法

 ユニーク ガチャ 魔法の素養(全)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 おおっ!一気に多くなったな!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る