第15話 世界に衝撃が走る
ゲコリーヌと駆けつけてくれた仲間で同時にジャンプをした。
クイーンが予測で少し上を狙って脚で攻撃してきた。それを直前でお互い脚を蹴り合って回避。
ゲコリーヌは全力でクイーンデーモンフルヒトスパイダーの頭に剣を突き刺す。
中から液体が溢れてきた。
「いけ!やられてくれ!」
剣を思いっきり抜くと、ドバドバと体液が流れ出す。
スタッ
地面に降りるとゲコリーヌはクイーンから離れた。流石に死んだか。
危険感知センサーがウーウーと警告音を鳴らす。
「重力膨張が観測されました。直ちに避難してください」
「何!?この状態でキャノンんを!?まさか自爆しようとしているのか!?」
上条拳が走って来て拳をクイーンの頭にぶち込んだ。
「隕石粉砕拳」
ドン!
ぶしゃああああ
体液が滝のように流れて、クイーンデーモンフルヒトスパイダーの攻撃は止んだ。
「警告音が止んだ!やったのか!」
歓喜の声が上がった。
「うおおおおお!」
研究者からの通信が入った。
「討伐おめでとう。よくやった。どうせ地上に持ち帰るのに時間がかかるから新鮮なうちにクイーンデーモンフルヒトスパイダーを食べておきなさい!食べると怪我をした人たちも元気になるじゃろう。毒がないか機械でしっかり調べてから食べるのじゃぞ」
「と言われているのでクイーンを食べてしまいましょう!」
“キターーーーーー“
“え?ガチで倒したの?”
”正直倒せないと思ってた!”
”月に行ったのがフェイク説が出たのと一緒でこれもフェイク説が出て来そうだなww“
“強すぎ!”
”ゲコリーヌの会心の1撃”
“上条拳の最後の技もかっこよかった“
“ゲコリーヌをずっと守ってくれてたみぃさんも好きになった!“
”世界初の快挙を成し遂げた配信”
“地球最強と言われたクイーンデーモンフルヒトスパイダーを倒すことができるとは…“
”アメリカ人もびっくり“
“えぐwwww”
”え?ガチで食べるの?“
“クイーン食べるの勇気いるな”
”クイーンって売ったらいくらになるんだろう。10兆円ぐらい?”
“世界最強の生物食べたら人間卒業できそうww“
俺たちはクイーンデーモンフルヒトスパイダーのお腹を裂いた。
すると中から…。
「卵!?」
「もしかして出産前だから弱かったとかなのか!?」
「やけにお腹が大きいと思っていたら!」
「この卵1個で1億ぐらいするんじゃないか?しかもそれが何千個も…」
世界で俺達しか倒したことのない生物の卵。おそらく博物館とかに飾られるであろう。それか薬の調合に使われる可能性もある。
「卵食べましょう!」
膨大なエネルギーが詰まっているに違いない。ここから世界最強の生物が育つのだから。
早速卵を割ることにした。だがなかなか割れない。地面に叩きつけても割れることはない。
剣を用いて叩いても傷がつかない。思いっきり剣を振るとようやく割ることができた。
「これがクイーンの卵…黄金に輝いている!」
Sランク冒険者が盛り上がる。
俺たちは怪我をした冒険者にこの卵を分けていった。
「傷が…回復していく!!」
「力がみなぎってくるぞ!」
ゲコリーヌもクイーンの卵の殻に口をつけて穴から黄金の中身を吸う。
「なんだこれ!神経が研ぎ澄まされていく様な感覚だ!体の疲れが消えていく!」
今ならいつもの2倍の速度で動けそうだ!
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