第13話 クイーンデーモンフルヒトスパイダーキャノン!?

危険感知センサーがウーウーと警告音を鳴らす。


「重力膨張が観測されました。直ちに避難してください」


重力が膨張していく。


それは時空すら歪むほどの膨大なエネルギーを生成していると言うことだ。

クイーンデーモンフルヒトスパイダーは奥義を使う判断をした。


かつて多くの人類が破れてきた。


かつて多くのドラゴンがチリも残らず消えてきた。


その最大威力の攻撃がやってくる。


「クイーンの背中に貼り付け!」

みぃが咄嗟の判断でそう叫ぶ。


アメリカのミサイルをも凌ぐその攻撃を防ぐ手段は一つしかなかった。


クイーンデーモンフルヒトスパイダーを盾にする。


仲間は全員クイーンデーモンフルヒトスパイダーの背中目掛けて走っていく。


だがそれをクイーンが許すはずがない。


クイーンデーモンフルヒトスパイダーも全力で後退していく。


ゲコリーヌは1番後ろを走っていた。


「あいつ、反応が遅れたか!?悪いが助けれねぇ」

上条拳が歯を食いしばりゲコリーヌの生存を願う。



“おい、まさか全員気づいてないとか言わないよな”

”止まって!誘き寄せられてる!“

“ダメだ!止まってもクイーンキャノンが飛んでくる!”

”研究者とか陣形師とかは何も言わないのか!?“

“Worst day ever(ノД`)”


研究所やテレビ局は電話音が鳴りっぱなしだ。


ここにいる全員1度は経験していただろうに、Sランク冒険者は気づいていなかった。


ただ一人を除いて。


落ちてきた。最低最悪の岩石が。


トラップだったのだ。


クイーンデーモンフルヒトスパイダーは背中に張り付くことをあらかじめ予測してからトラップを戦闘中に作成し、誘き寄せていたのだ。


クイーンは並列思考と言う、同時にいくつもの思考をする能力を持っていた。


だがそれはゲコリーヌも同じだった。


ゲコリーヌは思い切りジャンプをし、落下する岩石に手を添えた。


「ソニックウェイブ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る