第35話 ジェネリックさんたちの自己紹介です!
「確かに、自己紹介をしないのは失礼でしたね……」
「私もしたいよぉ……」
「つばさはもういいから……。じゃあ、私たちはやろうか」
ジェネリックバーチャルリアリティーの二人はつばさの肩をおさえながら、立ち上がり言った。孤独を感じたつばさは涙目である。ちょっと、可哀想。
「じゃあ、私ね……。私の名前は、
「やべぇ、こいつ、登録者100万の猛者だぜ……」
「うちは多くて10万人だからね……」
緑子の笑顔から溢れるその大物感に我々はひれ伏した。
「何?私、紙にでもなったの?」
緑子様はその様子に困惑していた。
*****
「つぅぎぃはぁ、わぁたぁしぃだぁなぁ……」
なんか変な人が話し始めた。
「なんて言ってんの?」
思わず、私はそう言ってしまった。
「ああ、彼女は母音の捨て仮名(小さいひらがなのことダヨ!)がついちゃう人なの、とっても読みにくくて。いっつも困ってるんだよー。ちなみに、さっきは『次は、私だな……』って言ってたよ」
緑子が分かりやすく解説してくれた。
つまり、こいつはめちゃくちゃ、めんどくさいってことだ。主に
登場回数、減らそうかな?
「そぉんなぁりぃゆぅうぅでぇとぉうぅじぃよぉうぅかぁいぃすぅうぅへぇらぁすぅのぉはぁりぃふぅじぃんだぁなぁ……。(そんな理由で登場回数減らすのは理不尽だなぁ……)」
「もう、めんどくさいから、早く自己紹介済ませてくれ」
つばさは呆れ顔で突っ込んだ。
「わぁかぁったぁ……(わかった……。)」
「もう、早くしてくれ!そんなのもいいから!」
「わぁたぁしぃのぉなぁまぁえぇはぁ、くぅろぉみぃねぇすぅてぇじぃだぁ。(私の名前は、
やっと名乗った。
ちなみに、全員Vtuber名で名乗っている。本名は当事者たちは知っているようだ。でもややこしいからここでは書かない。そのため、キャラクタープロフィールのほうも?????になってしまうが、ご了承いただきたい。(いつか、分かるときがあるかもね)
「てか、なんで全員Vtuberなの?普通、会社の人たちとか来ない?」
「ああ、もうそれは終わってるんだ。もう、僕が東京に行って、ジェネリックバーチャルリアリティーの社長さんとは顔合わせてるんだ」
「なんだ」
なんか、こじつけな気もするが。(実際、こじつけです)
*****
「んじゃ、配信は主に私たち三人が中心で出ることにということで」
Vtuberどうしの会議は事件もなく円滑に進んでいった。意外に円滑に進んだ。それはおそらく、会議は未鈴、のどか、緑子を中心に進行しているからだ。常識人の会議は本当にスムーズだ。ちなみに、虹はちょこちょこ口出しして、少し会議をコントロールしている。和俊さんは全体的な調整。他はマジで何もしてない。
捨次はできるだけ喋らせたくない。
こうして、コラボ配信は確実なものとなり、その日程は意外と遠く、夏休みにやることになった。
まだ、四月だよ?長いと思うかもしれないけど、まだ四月だよ?
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