カーニバルの一員

約束していた日になった。

「行くよ」


類さん絡みだからか、覚えれられた。なんか感傷を感じる。


「うん」


食べ終わった後に、小学生でもつけられるカラコンとウイックをもらった。


『出来るだけ見た目は似せたいだろ?どっちでもいいよ』らしい。

しっかり見た目がイラストと同じになった。


「無礼なんて働かないでよ。あの人は離したくないのよ」


「大丈夫だよ」


電車に乗ってしばらくすると、カーニバルと書かれた看板があった。


「ここね」


入ると受付があった。


「2期生の顔合わせにきました」


「活動名と本名をお願いします」


「活動名はゼラニウムで、本名嵐山凛」


「ゼラニウムさん、お待ちしていました。案内します」


「分かりました」


「こちらになります」


コンコン


「社長。ゼラニウムさん達がいらしゃいました」


ガラ


「鈴木。ありがとう。二人とも入ってくれ」


「失礼します」


ガラ

部屋に入ると類さんの横に女性がいた。


「じゃあ、早速話に移ろう。契約だが、2期生の個人として活動をするってことになる。でも、コラボとかはしてもらう。動画投稿はこちらの提示するもの以外はいつでもどこでもしていい。ライブ、グッツ販売はマネージャーに通すことになる。マネージャーは俺の横にいる、加藤 絢音になる」


「加藤 絢音と申します。よろしくお願いします」


「よろしくお願いします」


「そして、実写は顔は見せてはならない。顔を何かで隠すなどの投稿はいい。配信ならアゴより下を撮ること。炎上などしたら、対応は事務所に任せることだ。詳しいことはここに書いてる」


目を通した感じ類さんが言ったことと同じだ。

まあ、こういうもんだと思う。


「分かりました」


「なら、ここに細かいプロフィールと契約にサインを」


プロフィールを埋めて、母にサインしてもらう。


「ありがとう。ゼラニウム、今日これから君はカーニバルの一員だ。よろしく頼む」


「はい。未熟者ですが、これからお願いします。加藤さんもこれからよろしくね」


「はい。私にできることなら、何なりと申しつけてください」


「じゃあ、敬語をやめて。私も敬語で話さないから。最も、ラフで行こう?活動者は自由なんだよ」


めっちゃくちゃポカーンとした表情で見てくる。


「出来るでしょ?2期生との顔合わせ近いから行こ?絢音ちゃん」


「は。はい。このフロアの会議室2です」


「だから、敬語なしだって。まあ、ちょっとずつ慣れてね」


会議室2、2

あった。この選択はきっと間違ってない。

ノックして、ドアを開ける。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る