まさかの契約

とっても気まずい空間。

話、話、あ。これ言っとかないと。


「えーと、あの。私配信者として活動してて、夜の19〜20時とか少し音が聞こえると思いますが、気にしないでください」


「え、配信者?」


そっか。今の時代はそこまで認知率は高くない。


「配信者って言った?」


「あ、はい」


急に詰めてきたな。


「なら、凛花ちゃんいい話があるけど、興味ない?」


「なんですか?」


「カーニバルって聞いたことある?」


「はい。Vtuberグループの事務所ですね」


これから未来、最推しが所属する事務所。小学生から中学生ぐらいから所属を始める人が多い。だから、未来には育成型事務所とも言われるようになる。


「実は、俺そこの社長なんだよね」



「・・・?え?」


少しフリーズした。


「ええええええ!!!驚きすぎてあれなんだけど」


「凛花がこんなリアクションさせるものあるんだね」


「お姉ちゃん、着眼点がおかしい。えーと、本当ですか?」


「ここで、嘘をついてもしょうがないだろ?もし、凛花ちゃん君さえよければ、カー

ニバル2期生に所属しないか?グループでも一人でもいい」


2期生はグループはエクレレ。咲ちゃんが所属か。所属開始は10歳。

ちょっと待って、年齢差同じならこのきみちゃんと2歳した。まじ、こんな夢みたい

な。しかも、このきみちゃんは4期生。今入れば、先輩だよね。



「ゼラニウム先輩」「このきみ姉ちゃん」



ああああああ、絶対尊い。


「まあ、すぐ答えは出ないよね」


「やらせてください!」


「あ。ああ。勿論だ。今何で活動してるんだ?」


「歌い手、ゼラニウムとして活動して「いま、ゼラニウムと言ったかい?」


名前をいった瞬間前のめりで確認された。

「はい」


「『祝福』を作った」


「はい」


『祝福』はのちの大手事務所の社長が知っているぐらい、反響があったらしい。改めて、異常だと思い知った。


「才能があると思ったが、あれほどまでとは。ぜひ、第二期生として所属してほしい。」


「ありがとうございます。あの、身内贔屓と思われません?この後のことを置いといても」


「それは大丈夫だ。基本俺の事務所はスカウトで出来てる」


え、スカウトであそこまでの大手になった。よっぽど、目利きが上手いだろうな。


「なら、分かりました。必要な書類は貰えれば、記入します」


「書類は後回しでいい。明後日、2期生が集合する会議がある。その時、少し早くきてそこで手続きをしよう。今から、少しなら匂わせをしても構わない。」


「あろがとうございましす」


「えーと、凛花どういうこと?」


「えーと、私カーニバルに所属するってこと」


「ほんと?なら、ニヒルに」


「会える」


「絶対、サイン持って帰ってね」


「うん。勿論」


ガチャ          


「類さん。仲良くなれそう?」


「ああ。凛花ちゃんを俺の事務所にスカウトしたい。明後日、俺の事務所に来れるか?」


「ええ。仲良いなら、約束通り」


「ああ。早まるな。な?」


「ええ。じゃあ、行きましょうよ」


「あー。ああ。じゃあね二人とも」


ガチャ

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