第59話 愛のキューピット

キュイが仲間になったことでついに念願のモフモフを手に入れた。


もちろんペルルやユニスも一緒に可愛がるのだが、やはりもふもふは気持ちがいい。


でも俺よりも一番可愛がっているのはサラサである。


俺とサラサが付き合った直後に来たことから、キュイが愛を運んできてくれたと思っているそうだ。


日本で言う愛のキューピットだろうか?


キュイは俺とサラサに何故かべったりである。


テイマーのミナミに靡くことなく側に居るので、もう俺も寂しくなんてないもんね。


ちなみに牧場で飼育されているわけではなかったので、何処からか飛んできたのだろうか?謎である。


そして、白馬は真っ白な毛であることからミナミがそのままハクバと命名していた。


こうして自宅に帰り、皆に仲間を紹介した。


皆、何故か呆れ顔である。


「ミロード様、今度は誰も知らない動物を仲間にするとは…」


「もう何があってもミロード様で片付けますね」


みんなの俺への扱いが雑になった気がする。



馬車を購入し白馬も仲間になったことで今後の予定を話した。


「Aランク冒険者になって貴族の脅威が無くなったので旅に出ようと思います」


「何処に行くのだミロード様?」


「装備を作りたいからドワーフの国の鍛冶の町に行きたいと考えている。それと同時にミナミの仲間探しかな」


「ミロード様ばかりズルイ。私も早く仲間が欲しい」


「そのための旅だから頑張って」


「俺達も一緒に行っていいのか?」


「もちろん。むしろ一緒に来て欲しい」


こうしてターナ以外の皆で行くことになった。


ターナにはラビと一緒に店の手伝いをしてもらう。


むしろラビの補佐として店を頼むと伝えてある。



旅が決まった夜、俺の部屋に侵入してくる物陰が2つ。


ん?何故に2つ?


まあ危険はないので寝たふりをする。


両隣に二人は寝そべって、俺の肩に手をおいてきた。


「サラサ姉様、私も一緒に来てよかったのですか?」


「いいのよ。一緒にするって前に約束したでしょ」


「でも今は立場が…。お付き合いしてるのはサラサ姉様だけですし…。」


「だからよ。エターナはスキルでミロードの側に居れることが確約されても私にずっと一緒ですって言ってくれてたでしょ。その言葉に励まされてきたんだから、今度は私の番よ。もしミロードと結婚できたならエターナも一緒って決めてたんだから約束を一緒に果たすわよ」


「でも、それでミロード様に嫌われたらと思うと恐くて…。」


「大丈夫よ、私達が好きになった男がそんなに器が小さい訳ないでしょ。もし仮に何か言われたら一緒に謝ってあげるから」


「わ、わかりました」


エターナも決心がついた見たいだ。


こんなの寝たふりをして全部聞いてた俺が何も言えるはずがねぇー。


今起きても変だしどうしよう。


取り敢えずなすがままに様子を見よう。



二人は両サイドから俺の体を触り、頬っぺたにキスをしてきた。


手は胸元の筋肉から乳首にかけて優しく触られる。


徐々に手は下に行き、二人の口元は顔から乳首をお舐めるように移っていく。


うん、もう限界だ。


異変に気付いて起きたことにして反撃開始だ。


俺は目を開き口にした。


「ど、どうゆう状況?」


「あ、起きたのね。襲いにきたわよ」


「エターナも?」


「は、はい、ダメでしょうか?」


「私が一緒に誘ったの」


俺は泣きそうになっているエターナに優しくキスをした。


「ちょ、エターナばかりにズルイ」


今度は顔を逆に強引に引き寄せられサラサとキスをする。


俺の手は二人のたわわにいき、弾力と柔らかさを楽しんだ。


二人の手と口が代わる代わる俺の息子を刺激して行く。


負けじと俺も反撃する…。


俺の気持ちも最高潮に達し、存分に二人と楽しんだ。


そう、楽しんだのだが…完敗である。


女性達の性欲を舐めていた。


いや、一対二と言う状況を舐めていた。


終わったと思っても二人が終わらせてくれない。


二人の手と口がどんどん刺激してきて、2回戦・3回戦と進んでいった。


俺は精魂尽きて無である。


こんな美女二人とできて幸せで満足なのに最後は無である。


少し休んだ今は二人に抱き着かれた状況で心温まり幸せな気分である。


今更ながらなんでエターナはサラサ姉と呼んでいたのだろうか?


結婚した後のことを考えてだろうか?まあ、今は気にしないでおこう。


こうして幸せな気持ちでいるとふと思ってしまった。


俺の幸せは何なんだろうか?


俺は何故強さを求めて旅に出ようとしていたのだろうか?


俺は何故異世界に行きたいと思ったのだろうか?


俺は………。


多くの疑問が生まれる度に偶然から必然へと変わって行く。


そもそも神様は何故俺達に使命を与えなかったのか?


そして、何故転生直後から不利な環境を与えたのか?


全ては誘導されている気がしてきた。


理由は解らないが誘導もしくは洗脳することで…。



3つの答えが導きだされた。


神様自身が見て楽しむため。


後に境遇するであろう出来事を考え始めに試練を与えておく。


最後は異世界のバランスを調和、もしくは発展させるため。


まあ、もちろん何も意味はないと言う線もあるが、取り敢えずは3つに絞ってみた。


わざわざ10名前後の人を異世界に呼ぶと言うこと自体何かあると勘ぐってしまう。









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