第14話 告白?
現在は冒険者ギルドでアーニャさんと話している。
昼過ぎの時間帯で受付も暇をしている見たいだ。
「ミロード君、ランクアップできるけどどうする?」
「えっ、もうEランクに上がれるんですか?」
「通常依頼のゴブリンを毎日討伐しているので、貢献度も十分だよ」
「ではお願いしたいです。それと、レベル上げに効率が良い場所って知りませんか?」
そんな話をしていると横からサラサさんが話に入ってきた。
「へぇ~、もうEランクなのね。頑張っているわね」
俺は突然のことでビックリした。
「あ、有り難うございます」
「もう、急に話に入ってくるなんて珍しい」
「何故か新人君は私の場所に来てくれないから、たまには話をして見たくてね」
そりゃそうだよ。みんな忠告されて並ばないようにしているんだから。
「そうなんですね。いつも長い列だから別のレーンに行ってるんじゃないですかね、アハハ」
「そうだといいんだけど。強面の男性に口説かれてばかりで困っちゃうわ」
「なにそれ、自慢ですか?」
「違うわよ。あの人達本当にしつこいんだから。新人君どうしたらいいと思う?」
「えっ、単純に特定の人とお付き合いしたらいいのではないですか?」
「好きな人がいればそうするんだけどね」
「サラサは理想が高いのにゃ」
なんでいきなり語尾が猫語?にゃ、いただきました。
「そんなことないわよ。強さやお金なんて関係ないもの。人として優しくてかっこよくて尊敬できる殿方なら惚れちゃうもん」
「あ、あの~、十分理想が高いと思います」
「そうにゃ、そうにゃ、もっと言ってやれにゃ」
「何故に猫語?」
「あ~、アーニャは仲が良くなると語尾にニャがつくから気にしないで。君も仲間ってことね」
「それは嬉しいのですが…。」
「ねぇ、よかったら私の彼氏になって見る?」
サラサさんはクスクスと笑いながら言ってきた。
「そんな素敵なお話し、丁重にお断り致します」
「君、言ってる内容が支離滅裂だぞ。こう見えてスタイルには自信があるんだぞ」
「見える範囲で皆十分承知だと思いますよ」
「なら、なんで断るのかなぁ~?」
正直まだ死にたくないので…と答えるか迷った結果、無難な言葉しか言えなかった。
「今は冒険がしたいので。そして、いつか自分のハーレムを作るのです」
「そう。じゃあ、そのハーレムの一号が私だね」
「人の話聞いてます?」
「サラサがこんなに言うなんて珍しいにゃ。どうしたにゃ」
「だって、彼は有望よ。それに顔もいい上に穏やかで優しそうじゃない。ほら、私の条件にピッタリの人じゃない?」
「た、確かに。さてはオーラ鑑定したにゃ?」
「バレたか。彼の色は…ひ・み・つ」
「い、言えにゃ。そこまで言ったなら言えにゃ」
俺は周りの視線が気になりそろそろ逃げだす準備をしていた。
「あ、あの~、ランクアップは終わりました?そろそろ依頼に行きたいのですが」
「あ、できてるにゃ。気をつけてね」
「次からは私の受付に来るんだぞ~~」
そんな声を聞きながら俺はそそくさと逃げだした。
危ない危ない。あんな話をファンの人達に聞かれたら、今後過ごしにくくなるところだった。
それにしても女性は嫌がると思って、平民がハーレムの話をだしたのに受け入れられるなんてビックリだ。
あ、効率の良い狩場の答えを聞けてないや。
しょうがない、身体強化のスキルに慣れながらゴブリン討伐をするか。
スキル書に魔道具が運よく手に入ったので次は装備が欲しいなー。
その内ダンジョンにも行ってみたいし、考えるだけでもわくわくする。
そのためにも今はレベル上げと基礎をしっかりしないとな。
こうして俺は1ヶ月間地道に依頼をこなし続けた。
その結果、何故か今俺はオシャレな庭を見ながらテーブルに置かれたコーヒーを優雅に飲んでいた。
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