バーで飲むビールは苦し夜をさむみ

【読み】

バーでのむビールはにがしよをさむみ


【季語】

夜寒(よさむ)〈秋〉


【大意】

晩秋の寒さが身にしみて、バーで飲むビールは苦いことである。


【付記】

バーでビールを注文するとしたら、よほどビールが好きか、よほどカクテルが嫌いかのいずれかであろうか。


なお、「ビール」は夏の季語のようである。


【例句】

病鳫びやうがんの夜さむに落ちて旅ね哉 芭蕉

落雁の声のかさなる夜寒かな 許六きょりく

きりぎりすすなくや夜寒の芋俵 同

起きて居てもう寝たといふ夜寒かな 蕪村

猿どのの夜寒とひゆくうさぎかな 同

手燭てそくしてよきふとん出す夜寒哉 同

欠け欠けて月もなくなる夜寒かな 同

きりぎりす自在をのぼる夜寒哉 同

木枕にしら髪なづむ夜寒かな 星布せいふ

く人に素湯さゆまゐらする夜寒かな 几董きとう

岡崎の橋に月すむ夜寒かな 道彦みちひこ

次の間の灯で飯を喰ふ夜寒哉 一茶

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る