墨をしてはね描きあげんあげはてふ
【読み】
すみをしてはねかきあげんあげはてふ
【季語】
あげはてふ(揚羽蝶)〈夏〉
【大意】
墨を垂らして、アゲハチョウの翅のもようを描き上げよう。
【付記】
画竜点睛の故事のように、翅のもようを描き上げたときにアゲハチョウが飛びさるイメージでよんだ。
ときに、アゲハチョウには「カラチョウ(唐蝶)」なる異称があるよし。アゲハチョウが外来種とは聞いたことがなく、所以を推し量りがたいところである。
【例歌】
さしかざす小傘に紅き揚羽蝶小褄とる手に雪ちりかかる 与謝野晶子
【例句】
舞の後和歌を上羽の蝶もがな
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