第3話

あれから数ヶ月。


私は今日お父様の仕事場に来ています。

つまりお城に来ています。


お父様は国王陛下の側近として宰相の役目もになっている偉い人。


ずっとなんのお仕事をしているのか気にはなっていたけど、昨日お城に行くと言われた時「何してるの?」って聞くとそう言われ、とにかくすごい偉い人ということだけわかった。




「お父様!」


「マリー大丈夫だったか?」


「はい!」




数ヶ月お父様と私はだいぶ家族に慣れたと思う。それでわかったことはお父様は過保護だ。


しかも私に甘いこともわかった。




「マリー今日は同僚の娘も来ている。

いい機会だし話してみるか?」


「うん」




同僚の娘。

つまりは貴族の子だよね。

私も一応貴族にはなったけど元は平民より下のスラムの子だったから不安が結構ある。




「戻りました。」


「おー!その子がマーガレットか?」




入った瞬間にそう言ってきた人はスラム時代に1度見た事がある人だった。

その人はこの国の国王陛下だ。




「陛下やめてください。

マリーが怖がります」


「お前は親バカなんだな、」




陛下がそう言っていたのが聞こえ私は心の中で大きく頷いた。




「あの、こんにちは!」




その声は女の子の声。

お父様の同僚の娘がいるって言っていたからその子かな?




「こんにちは」


「シンシア・スイ・プリュトンと申します」


「マーガレット・マリー・トロフェンです」




その子は綺麗な快晴の空のような青の髪と海のような透き通った水色の瞳を持った女の子だった。




「マーガレット様は私と同い年とお聞きしました。」


「そうなんですね」


「あの、私お友達がまだ居ないのです、

良ければ仲良くして頂きたいです!」


「私で良ければお願いします!」




お父様達が何やら話している間に私とシンシア様は仲良くなった。




「お父様!」


「なんだマリー」


「私シンシア様と遊びます!」


「そうか、仲良くな。

城には図書館がある、もし暇なら連れていくからいつでも教えて。」


「はい!」




お父様から離れ、シンシアの方へ行く




「シンシア様は何がお好きなんですか」


「私はケーキが大好きです!マーガレット様は?」


「私は本が好きです」


「そういえば先程、図書館に行くとか」


「そうです!ずっとお城と図書館に行きたかったんです」



シンシア様はとても話しやすくてサリとはまた違った優しい雰囲気の人だった。


同い年の子と話したのは初めてだったからとても楽しかった。


その日から頻繁にシンシア様とよく会うようになり愛称のスイとマリーで呼び合うようになった。


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