第二章 旅

エピソード0 ソラの前日譚

 隕石を見た事があるか。黒い隕石を。


 それが、なぜか俺たちの所に向かってきている。これは敵の攻撃か?


「なんだ?あれ。」


「こっちに来てない?」


 緊急事態に仲間も、驚きの声を隠せない。


「皆、集まってくれ。」


 俺が声をかける。

 ひとまず逃げる。そうなって走り出した。


 もう失敗はしない。そう、覚悟した上での決断だった。


 ――――――


 俺たちのチーム、『Sky』は俺、ソラをリーダーに6人チームでやってきた。

 俺たちは小学校からの同級生で、変わらず大人まで、一緒だった。だから俺は声をかけた。


「一緒に冒険者やらないか?」


 俺たちは強かった。だから仲が良かったのかもしれない。それぞれが強さを発揮した。6人にも関わらず、綺麗な連携、役職もしっかり分かれている。

 だか。


 ソラ 前衛 パリィ

 ジン 前衛及び、中衛 両手剣使い、特殊能力ユニークスキルによる攻撃

 レン 前衛及び中衛 片手剣使い、攻撃支援

 ダミ 中衛及び後衛 技、魔法による遠距離攻撃

 ヴィーロ 後衛 魔法による攻撃、支援

 ウィル 後衛 魔法支援


 1年前、モンスターの発生源であるダンジョンに行った。

 俺たちはB級だ。ダンジョンは中級。簡単に終わるはずだった。


 ダンジョンを見つける事自体は簡単なのだが、数が圧倒的に多い。また、ダンジョンの名前は入らないと分からない。だが、モンスターの出現する頻度や種類、大きさなど、多くの項目により、S級からD級に分類される。


『悪夢のサイライ』


 そのダンジョンは本来S級に分類されるほどの強さをほこっていた。だが、モンスターの出現が少なかったため、B級に分類されていたらしい。後で知った事だ。


 ダミとウィルが殿となり、俺たちを逃がしてくれた。


 ダンジョンを抜け、支援を要請しに行った。


「あれはS級だ」と。


 即座にパーティーが集められ、行った時には、血の跡しかなかった。


 二人はいなくなっていた。死体も無かった。


 ――――――


 逃げた方向に隕石がついてくる。


 自動追尾攻撃。やはり、敵の攻撃だ。


 俺は即座に考えた。こいつを消し飛ばすか無力化する。さもないと死だ。何回も同じ目にあっている。おかげで冷静になれる。


「ジンの特殊能力ユニークスキルを使って黒い隕石あれを無力化してくれるか。」


「任せろ。概念無効ゼロ・ワールドッ!」


 白黒のせかいが展開される。


 俺たちはジンのせかいの中に入る。


 だが、黒い隕石あれが近づくと、4つに割れた。


 パリィィン


 4つの内の2つの隕石が同時に白黒のせかいに触れると、白黒のせかいが破壊させた。


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