輝きと宝石
この世界には輝きを持つ人たちがいる
それもほんの一握りの輝きだ
そしてその輝きは「努力の証」として賞賛される、愛される
ほんとにそうでしょうか
ここは宝石の国、体が宝石の人々が暮らす世界で
ダイヤモンドは愛された、ルビーは愛された、サファイアは愛された、、
そのうちのココロに関わらずに、都合よく
では、石ころはどうでしょうか
もちろん愛されるわけがない
捨てられる、見限られる、軽蔑される
そのうちのココロに関わらずに、理不尽に
では、宝石たちは何かしたでしょうか
綺麗な形に成形してもらう、それが努力でしょうか、、
では、石ころたちは何かしたでしょうか
成形でもして貰えばよかったですか、
それをしても「所詮石ころ」だと、世界は評価しないくせに
見えないココロまで無視して、、
結果どうなったでしょう
石ころたちは己の限界と、世界の理不尽さを知り
川で、海で自分を無に返すことで、溺死してしまいました
そのココロに気付けた人は誰も居ませんでした、大勢いるくせに
死んでしまった
彼らが作った河辺の景色は、海の砂は
誰からも愛されるものとなったのに
彼らは為せることがないわけではなかったのに
世界がその可能性を潰してしまった
そして何より、そのうちの見えない
ココロこそを尊ぶべきだったのに
外見は所詮飾りでしかないはずなのに
そしてもう一つ気づくべきは、
愛された宝石自身は輝きを発していないこと
ただ、光を綺麗に反射する特性を備えていただけ
この世界で必要なのは、世界に愛されるには、
「宝石」として生まれてくることと
「成形」する術、費用があることのみ
では「石ころ」はどうする、どうする、どうする
詰んでいる、詰んでいる、詰んでいるくせに
多様性といって、自分を大事にといって
現実を誤魔化すのはやめてくれよ
スケート選手っていますよね、
有名な人はその人となりがわからずとも愛される
でもすごいと思えない、
なぜなら世界のすべての人にスケート選手になる資格
お金、家庭、性格があったらば
つまり人類が皆「宝石」であったなら
「宝石」の価値は格段に下がると思うんです
「石ころ」も「宝石」も変わらなくなるはずだ
そんな宝石如きが
世界にしてもらった成功体験を悦に浸って語るから
そしてそれを盲信する人間しかいないから
この世界は絶望だ、さようなら
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