003
また来店を告げる鐘の音。ニフスとノーマ、それに技術部の面々。10人一気に来やがった。
「いらっしゃいませー。ノーマさん、ニフスさん、今日は大勢ですにゃー?」
「ええ。座れるかしら?」
「じゃあテーブル席にご案内しますにゃー」
ぞろぞろと。技術部は冥界の技術も使うので、つまり冥界からも技術者を引っ張ってきたのでかなりの大所帯になったが、それでも10人程度だったか、席足りなくなるかと心配したぜ……
つうか技術部は天界にあるんだから、天界で昼めし食えばいいのに、わざわざ地上に来なくてもだな。まあ、助かっているからいいけども。
「技術部の別嬪さんがお揃いで。天界にも食い物屋はあるだろうに?」
「こんにちはステファン様。いえ、カイト様のラーメンは技術の女子達に人気なんですよ」
「そうです。
「と言う事は、みなさん菜食者用ラーメンでいいのかにゃ?」
「いや、私は
「私は勿論菜食者用をください」
つうか
思い思いにオーダーする技術部の面々。結局菜食者用を頼んだのは二人だけだと言う。
「あ、カイト様。お婆様に頼まれたんですが、肉野菜ギョーザを持ち帰りでください」
「はいよー。ババァに地上まで出てこいっつうのも酷な話だしな」
「…エクレフス様をババァと……!」
「カイト様だからこそ許されるんだぞ。あの方は暴言を吐いた訳じゃない、愛称で発したんだ」
「解ってはいるが……」
あのババァ、総務大臣だしな。技術部の実質トップに据えているし。まあ、偉い人をババァ呼ばわりはいかんか。
「ニフス、ババァの餃子は2人前でいいのか?」
「また……!」
いけね。うっかり言っちゃったよ。まあ、気を遣うのも面倒くせーからもういいや。
「ごっそさん!ルル、勘定、カイト、肉ワンタンもっと多めにできねえかな?」
「じゃあ次頼む時にマシと言ってくれ。二倍入れてやるから。マシマシだったら三倍入れてやるよ、当たり前に追加料金は取るぞ」
「マジかよ!追加料金でもいいよ!あれもっと食いたいし!!」
瞳を輝かせて。そこまで気に入ってくれたんだったら逆にありがたい。あ、肉ワンタンメン大盛りで880イエンな。
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