第3話 入学試験に遅刻したけど受かった件2

(前回までのあらすじ、馬刺しを食べました)


爆発の勢いで吹っ飛ばされ猫又は校長の顔面に

アサはその隣の校舎の壁に上半身をめり込ませた。


「いってええええええええええええええええ!!!!!!!!

目がー!!!目がーー!!!」 


望遠鏡がそのまま校長の顔面に突き刺さりそのまま吹っ飛んだ


「スパっとクールに着地完了。

今日の私もナイスガール。


って校長!大丈夫ですか!?ひどい・・・!!!誰がこんな残酷なことをっ!!」


と、とても深刻そうな表情を作りながら校長の顔面に刺さった望遠鏡をゴリゴリと押し付ける猫又。

校長はしばらく抵抗していたが最後痙攣し、かっくと気絶してしまった。


「もごもごごもごもごもごもんごもごももごごごごごもっごもごもごもごごごごご!!!

(いやお前だろ善人ぶんな。わざとめり込むように空中で位置調整したこと知ってんだぞド畜生が!!!)」


一方アサは石の壁に上半身めり込ませながら突っ込んだ。

副校長が引っ張る。


そんな情景を眺めながらほっとかれている入学性に向かい

こう投げかけた。


「とりあえず何事もなく全員集まったようですね。

それでは試験を始めます。」

_____________________________


試験は極めて単純明快、自分の魔力を特殊なグラスで圧縮し、その魔力を放出し10段階の強度を持った魔龍鎧ノヴァ・ドラゴアーマーを破壊すればよい。


その成績のレベルに合わせ教室クラスの振り分けをするという。


そして列の隣にに並んでいるクソ猫又はその涼しそうな顔に大量の血を浴びていた。


「おい、どした猫又。豚でも解体したんか?」


俺が恐る恐る聞くと油を刺していないからくり人形のような挙動でギギギ、と振り向き。頬の筋肉を釣り上げ。


「アサさん?この世の中には知らないほうがいいこともあるんですよ?」


「そうすか・・・」


凶悪な笑顔を突き付け教えてくれなかったが、さっき望遠鏡を顔面にめり込ませた変死体が運ばれたことと関係があるのだろうか?

あのクソ猫又が遺体に抱き着き

「あなたぁ~!」とか言っておいおいむせび泣いていたし、知り合いとかなのだろう。


「そういえば、アサさんは何で裏教室に招待させたのですか?」


「招待・・・?

ああ、詳しいことは知らんが『頭のおかしい議会長殿』とかいう人に俺の知り合いを人質に取られ頼まれた。」


「なぬぬぬ?! あの独裁者からとな?!

ということは、例の禁書の器が貴方ですか!?!?

遂に見つかったんだすね。」


いきなりハイテンションになり肩を揺さぶってきた


「や、やめやめてってば・・・。

何が見つかったていうのさ。」


がくがく揺さぶっている白くてすべすべ猫又の手をなるべく

触らずに柔らに下ろした。

くそっ・・・!異性だということを意識してしまった!!


「えー?そんなことも知らないんですか。

しょうがないですねここは特別にジュナチャンが教えてあげよう!」


急に生意気な表情を作り上から目線になった

・・・誰かに似ているような


「それはズバリ。11体目の禁書

侵喰の書グハ・ギュトロスの詩典さ!」


またでたよ、禁書。

でなんでまた変なポーズとってん。

それやんないと死ぬの?


「で、なに。何んがそんなすごいん?」


「それは、・・・専門的な事は分かんないんですけど

混沌物質カオスマターが無限に生成できるとか・・・

禁書と人を切り離せるとか、禁書を完全に破壊できるとか・・・

あっ。アサ君、私たちの番が来ましたよ。」


色々あやふやなまま自分たちの番が来てしまった。

目の前に置かれた盃は全体的に鉄で造られており

底に赤い宝石が埋めこまれている。


―これでどうやって魔力放出させるんだよ。

横目に猫又を盗み見してみたが手首に管が通っておりそこから

分けわからん量の紫色のビームが出ており全ての鎧を粉々に砕いている。

オイ気づけよ試験監督。


魔力がないわけではないが、人生で一度たりとも魔力というものを感じたことがない。


とりあえず、グラスを持ってみた

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