第2話 入学試験に遅刻したけど受かった件1

(前回までのあらすじ、遅刻しました)


一方ここはロッシュエル共和国最大規模の魔術学園

アンモナイツ帝都学園である。


主に犯罪のターゲットにされやすい大商人、

政府の重役、貴族王族の子から

聖職者、獣人、妖精、よくわかんない化け物など

幅広く、フクザツな事情を抱える生徒を受け入れ

保護、または構成させるための特別教育を施すために創られた

超絶変人パラダイスな魔術学園である。


今日はその生徒を受け入れるための試験を開催する大事な日である。


そしてそんな大事な日に初日からすっぽかした生徒がいるらしい


「・・・校長、まだ猫又獣人と禁書の器が来ていないようですが・・・」


眼鏡をくいくいしながら名簿のに顔を近づけている。

とんがった耳が印象的なエルフは

まっすぐとした銀髪のオールバックをしており知性と落ち着きの印象が見て取れる

スーツは飾り気がなく大人しい物を着ているがどこか気品を感じざるを得ない彼のオーラがそのスーツの価値を跳ね上がらしていた。


「もう待たんでもよいだろう」


「ですがこの計画はあの議長が直々に関わっていますよ。

逆らったら私たちはただでは済まないと思うのですが」


「けっ、あんなの議長じゃないだろ議会に決定権は全て

奴にある

独裁者という肩書の方がなじみがあるくらいに

奴の思惑道理になっていって気持ちが悪い」


そう吐き捨て顔を大きく歪めた


「それに保護者は過去に校長に就任していた

例のアレもこの計画に関与しているそうです」


例のアレ、と聞き一瞬校長の表情に揺らぎが生まれた。


「・・・・・・ああ、あの天使の片割れか・・・

ふっ、ったくあのクソ議長はこの計画を完璧に実行する気できがる、それほどまでに待ち望んだ器だったのか。」


遠くの青々と澄み渡る空を見上げぽつりと唇を動かした。


「アサ、という禁書は」


_____________________________


暫く感慨に使っていると南の空に2つの奇妙な点が浮かび上がっているのを視認した


「・・・ん?なんだあれは」


ぱちん、と指を鳴らし副校長から望遠鏡を受け取り

南の空に浮かび上がる奇妙な点に標準を合わせた。


「あれ・・・。さっきと大きさが変わっているような。

ん?んんん?」


さらによくよく観察してみると人型の姿が映し出された

そしてその人型の姿がどんどん大きくなり


なんだか言い争っているような声さ聞こえてきた。


「あ。やべ」


そして今自分がやっている行為の危険性に気づき望遠鏡を下げようとしたが、間に合わず

律儀に空を飛んで投稿してくれた猫又獣人と禁書の器に顔面衝突した。

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