第11話 連続ストーリー?
元々この連続ストーリーは金策ストーリーとしてしてかなり有名だった。
連続ストーリーと言うだけあってストーリーは長いがその分、ストーリーをクリアすると性能が良かったりするアイテムをランダムで貰える。
自分のアイテムにするもよし、売ってお金にするもよし、なかなかに良いストーリーだ。ストーリーが長くて、めんどくさいことを除けば、だが…
伝説の物語、このゲームは結構自由だ。選択肢によっちゃあ何個かのストーリーを飛ばすことが出来たりする。
勿論このストーリーも餌食になったさ…そして
最初から一気に最後まで飛ばすことが可能になった。
その時の掲示板の盛り上がり様といったら、見つけた奴は英雄だー!…みたいな。
それまで誰が見つけられるか、ってピリピリしてたのに、見つけたら見つけたで、悔しいがるけど見つけた奴を持ち上げる感じだった。
俺も見つけようとしてたけど見つけ奴のを聞くとうわー…って感じだった。飛びすぎてて、悔しいけど、コレはもう称えるしかなくね?みたいな。
後、これまでも連続ストーリーをショートカットしてきた奴だから突発的な発想とか穴とか見つけるのが得意な奴なのかもって俺はこれからの連続ストーリーのショートカット発見は諦めた。
まぁスレで野次飛ばしたりはしてたけど…
その後も盛り上がって3スレぐらい消費した気がする。
そして見つけられた連続ストーリーのショートカットは多くのプレイヤーが使った。俺もその内の1人で、ゲームでも沢山お世話になった。
「だからさぁ」
「今回もお世話になっちゃおうかなぁって」
ピクッと足が止まった気配をちゃんと感じ、声に魔力を載せるのって有効なんだな…と何処か他人事の様に考える。
その間にスモールラットの長くて細い尻尾を靴で踏み、尻尾を摘み上げ、様子を見てみると…
ビクビクと震えてた…
コイツら…っていうか、ラット系に言える事なんだが、傲慢でプライドが高いのが特徴的なのにどうしたんだ?
魔力を声に乗せたから?いや、でも少し動きを止めたりすることが出来るぐらいだよな?
ゴロゴロと
静かに喉を鳴らすレト。
俺は撫でていた手が思わずピタッと止まる。
しかし、レトはもっと…と、頭を擦り付けてくる。あぁ、と続けるがチラッとレトを見るとスモールラットをギロリと睨み付けていた。視線はスモールラットから離さず俺へと甘える行動をするレトは器用だな、と思わずにはいられない。
そのお陰でスモールラットがビクついているんだろうし…やっぱ、キャット系はラット系の天敵になるんだろうか?
まっ、今はいいや。後で分かることでもあるし
「おい、スモールラット?お前らの開けた穴ん所に俺らを連れてって欲しいんだよ」
ビクビクと震えていたスモールラットがギロッと睨みつけてくる。
「んな、睨みつけんなって。コッチはお前のことレトが喰ってもイイんだ」
そう言ってレトに咥えさせる。
「その細くて長い尻尾で行先を示すくらいは出来るだろ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます