第7話 勇者になった
レトをテイムしてから何年か経ち俺もかなりスキルレベルを上げてきた。
今日は神託で職業が決められ、職業を鑑定士に鑑定される。神託で選ばれるからか初めの職業に拒否権や選択権は無い。
初めの職業が決まっても職業の条件を満たせばその職業になれるが、条件が不明だったり不確定な職業なんかは国が囲う為か直ぐに報告したり王都へ向かうことが必要になる。
「ねぇユウは自分がどんな職業になると思う?」
「んー…普通に剣士とかじゃないかなぁ」
勇者になることは確定しているが話を合わせるか。
「確かに剣を持つ姿は様になってたもん」
「お前は?」
「えっ…魔法使いとかは憧れてる」
「良いじゃん賢者とかなれるかもな」
まぁなれるかもじゃなくてなるんだけどな。
「僕には無理だよ、そういうユウこそ勇者とかなりそう」
「じゃあ勇者、賢者ときたら私は聖女かな」
そしてやっぱり幼なじみ2人は聖女と賢者になった。次は俺、ゲームどうりやっぱり勇者になんのかね。勇者になる条件はとことん分かんねぇな。
「この者へ職業の神託を…」
聖職者が祈りを捧げると聖女になった幼なじみと同じように俺に光が降り注ぎ…職業の欄が勇者になった。
聖職者が驚き、鑑定士の方を見る。
「まっまさか」
ゴクリと鑑定士が唾を飲みこんだ後、何とか乾いた口を開く。
「職業は勇者です…」
記入していた人もびっくりし鑑定士に確認を取るが鑑定士は首を振り事実だと伝える。
そりゃそうだろこんな小さな村から3人も条件不明の職業が出たのだから。
そしてやっぱり闇魔法は使え無くなっていたがもうレベルはかなり上げていたので授かった光魔法のレベルを超えている。コレでフラグが立ったはず…女神の加護もついてるが俺に加護つけるとか邪神のなんじゃね?まぁ勇者特典だから貰えるもんは貰うけど。
後日、勇者の俺と聖女の幼なじみは王都の協会へ賢者な幼なじみは王都の学園への入学が決まったことを手紙で伝えられた。
馬車に3人乗り王都へ向かう。
俺は剣、聖女は杖、賢者も杖を持っている。
後、俺はあぐらを組んでいる上にシティーキャゥトのサイズで透明化のスキル使ってるレトがいる。俺にしか見えないがレトを撫でると空間を撫でることになるので俺はレトのことを撫でれない…撫でたい。
「本当に聖女になっちゃった…私なんかがちゃんと出来るのかな…」
「大丈夫だって、俺らもいるんだから私なんかとか言うな」
「うん、ちゃんと学べば力は必ず付いてくると思うよ」
そう言う賢者な幼なじみも少し不安そうだ。
「うん、そうだよね。私、頑張るよ」
緊張して強ばっていた表情からニコッと笑った後グッと両手を前で握る姿は可愛らしくまさに人気の聖女の姿そのままだった。
その笑顔に賢者の幼なじみも少し安心したのか杖を強く握っていた力が緩む。
やっぱり聖女の笑顔ってマイナスイオン的なのが出るのか?
そして俺も勇者になったんだよな。せめて勇者の間は勇者っぽく優しく純粋な青年でいた方が良いかな…聖女の感じを見習えば何とかなりそうか?
まぁ余計なことを言わなければそれなりにゲームどうりに話が進むから大丈夫だろ。
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