第4話 サイドストーリーの発見

「久しぶりかなぁ?」

「うん」

「元気してた?」

「うーん…ちょっと落ちこんでたかな」

「僕も似たような感じだなぁ」

「あんなことがあったんだからしょうがないか」

「ちょっと悔しかった」

「僕もそんな感じ」

「みんな考えることは一緒って訳だ」

「だねっ。でも今日で気持ち切り替えようって思って、思いっきり遊ぼ?」

「うん」

「何やる?」

「隠れんぼ」

「じゃあ俺が鬼やるわ」


「10ー9ー8ー…もー良いかーい」



よし、隠れきったな。どうせ小道とか屋台の物陰辺りだろしゆっくり探そう。


うーん…以外と見つかん無いもんだな…となるはずも無く1人小さく丸くなってる背中が見えた。確かに前からは見え無いけど横からは丸見えですよ…お兄さん。


ポンポン

「見ーつけた…ってことで一緒に探そうぜ?」

「うわっ…見つかちゃった。うん、すぐに見つけてみせるよ」

「頑張ろうな」


2人で街の中を探す。そして路地を覗いてみると見慣れた背中があった。


「あっ…見つけたってどうした?」

「2人共っ…!どうしようこの子が怪我してて…」

「「えっ…」」

「シティキャット?」

「多分そうかも」

シティキャット…?ッサイドストーリーかっ!

「ちょっと見せてっ!」

と言って2人の前に出てシティキャット?の怪我を見る。やっぱり足に怪我をしてる…

「リボンか布って持ったりしてない?」

「ごめん、無いかも…あっこのリボンでも良い?」

そう言って髪を纏めていたリボンを解き渡してきた。リボンで纏めていた髪がハラりと落ちる。

「ありがとう」

お礼を言ってから貰ったリボンを血が出ている部分に巻いていく。


血は止まったが目が閉じているのと少し呼吸が苦しそうだ。

「苦しそう…」

「でもシティキャットも猫モンスターだからテイムして無いと飼うことが出来ないよ?」

「また明日、様子を見に来よう」

「うんそうだね」


まぁ明日だと遅いんだけどね。


このサイドストーリーは怪我したシティキャット?というストーリーだ。


ある日、怪我したシティキャット?を見つけた3人。


手当てをして次の日来てみると赤く染まったリボンがそこに落ちていたというエンドになる。


その日の夜、抜けだして何とか怪我を治しても、次の日には赤く染まったリボンがそこに落ちていたというエンドになる。

この時、闇魔法で治さないと魔法の明るさや音で大人が来てしまい、シティキャット?と自分を引き取られてエンドになる。


このサイドストーリーで特別なシティキャットがテイム出来るのでは?という考察がされ何度も検証班が行ったがこのサイドストーリーの報酬は赤く染まったリボンになるか何も得られないになってしまう。


何故、次の日には必ず居なくなってしまうのか…それが分かった気がする。まだ確信は無いがコイツがシティキャットじゃないのが分かったからこそだな。

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