準備をする

制作の手順

 まずは全体の手順をご紹介します。わたしは本をつくるにあたり、下記の手順で進めました。

 これは我流なので、「わたしはこうやったほうがやりやすいかも」という手順があれば前後しても問題ありません。

 また、同時進行もOKです。ご自身のやりやすい手順を探ってみてください。



①全体のイメージを考える

 どのような本をつくるかを考えます。検討項目は下記のとおりです。

  ・サイズ

  ・カバーあり/なし

  ・表紙や本文の体裁

  ・印刷発注するか、コピー本にするか

 これらを最初にイメージし、本づくりに取り組んでいきます。



②入稿データの仕様を確認する(※印刷発注する場合)

 印刷会社に印刷を発注する場合、多くの会社では入稿データの仕様を紹介しています。その仕様に沿って作成しないと印刷ができない場合がありますので、事前にチェックします。

 コピー本の場合は抜かして大丈夫です。



③台割を作成する

 「台割(だいわり)」とは、冊子のどのページにどの内容が載るか、構成を検討する設計図のようなものです。

 小説本は必ず左ページから始まり右ページで終わります。また、奇数ページにはなりません。小説本文の長さ、表紙、中表紙、奥付などの要素がどのようにならび、全体で何ページになるかを考えるために必要です。



④印刷発注する

 ①③の項目をもとに、印刷会社さんに発注します。

 印刷会社さんのサイトに見積・発注フォーム等があると思いますので、そこから自分が希望する仕様を入力し、発注します。



⑤本文データを作成する

 小説の本文を校正し、余白やページ数(ノンブルとも言います)、見出しなどを入れた本文データを作成します。



⑥表紙を作成する

 表紙を作成するにあたり、下記のような方法があります。

  1)フルオーダー:デザイナーさんにすべて作ってもらう

  2)セミオーダー:デザイナーさんに一部作ってもらう

  3)自分で作る:自分でデザインアプリなどを使用して作る

 自分のスキルや制作時間、こだわりによってどう作るかを選ぶと良いと思います。


 

⑦目次・奥付を作成する

 目次が必要な場合は目次のページを作ります。

 「奥付(おくづけ)」とは、本のタイトルや著者名、印刷所、発行年月日などを記載する部分のことです。お持ちの書籍をご覧いただくと、たいてい本の最後のページにあると思います。こちらも作成します。



⑧入稿データを作成する

 「入稿データ」とは、印刷所が指定する原稿の形式にあわせて⑤⑥⑦のデータを加工することです。こちらは②で確認した仕様にあわせて加工する必要があります。



⑨入稿する

 近年ではウェブ上でデータをアップロードして入稿することがほとんどです。データの容量が大きくなるとアップロードに時間がかかって〆切に間に合わなくなる、などの危険もあるので、余裕をもって入稿できるように準備しておくのご理想です。



 以上が大まかな流れです。

 次は使用するアプリケーションについてご紹介します。

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