第8話 メンバーのレベルアップ

 実は俺がレベル上げする前に慶子ちゃんをパーティーメンバーにしたのを忘れていた。色々テンパっていて、前後関係が分からなくなっていたんだ。レベルアップしているんじゃないか?

「慶子ちゃんもレベルアップしているんじゃないか、パーティーメンバーになったの、ゴブリン倒す前だったよね」

「そういえば、なんだかからだの調子がいいなって思ってたんですよ。あんなにグロかったのに前向きになっていたし」

 慶子ちゃんのステータスをみてみよう。右に新しい数値を書いてみた。 

名前:アキタ ケイコ

種族:ヒューマン

職業:サバゲー魔法戦士

年齢:24歳

レベル:2

HP:90/90→110/110

MP:100/100→120/120

状態:健康

筋力:70→90

体力:80→100

速さ:50→70

防御:50→70

精神100→120

器用100→120

知力100→120

幸運:120

スキルアップポイント3×2=6

スキル:射撃lv2、鑑定lv1、料理lv2、精神耐性lv1 、回復魔法lv1


自分で倒さなかったせいか、レベル2にとどまっている。俺はレベル3だった。ステータスはレベル1アップに対して10アップしているのは同じである。幸運は上がっていない。パーティーリーダーの特権かもしれないな。

スキルアップポイントがレベルアップ1につき3貰えている。精神耐性と回復魔法が生えている。職業がサバゲー魔法戦士と言うのと関係しているのか?

「やった!レベル、ステータス、スキルが上がってる」

「スキルは今から上げるよ。どれを上げたい?」

「どれがいいでしょうか」

「精神耐性と射撃じゃないかな、あとはお好みで、俺も1ポイント射撃にふってlv4これでポイント使いきった」

「私も射撃に2ポイントでlv4、精神耐性に2ポイントでlv3、回復魔法に2ポイントでlv3にしました」

 異世界の夜は、前回きた時経験しているが、あの時は眠る必要があったため慶子ちゃんに見張りを頼んだ。しかし今回は交代で見張りをした。精神耐性がついたためか、スマホのアラームののバイブレーションで起こされるまでほどよく眠れ、深く寝すぎることもなくスッキリとした朝を迎えた。

 俺はメインウェポンのMP7に速、貫、小爆の弾を入れ、いつでも撃てるように姿勢を低くして、感覚を研ぎ澄まし静かに索敵に入った。

 慶子ちゃんはメインウェポンのMP-5に速、貫、電の弾を入れて、珍しく集中している。精神が上がって集中力がましたのかもしれない。

 30分ほど索敵するとゴブリン8体がウサギのような獲物を解体しようと集まっていた。

 距離は15メートル、まだ相手は気づいていない。

 慶子ちゃんが連射モードで引き金を引いた。タッタッタッタッタッタッと耳障りな音が響き、バタバタとゴブリンが倒れて行く。

 俺はいつでも撃てる格好で足が絡まらない足運びで、倒れて痙攣するゴブリンたちに近寄ると連射した。すぐにゴブリンたちは動かない肉塊に変化した。今回は二人とも吐かなかった。

 俺がレベル5に、慶子ちゃんがレベル4に上がってポイントをそれぞれ6貰えた。

 レベルが上がって来ると次のレベルまでの必要性経験値が多く要るのがゲームのお約束だが、今のところ順調にレベルアップしている。

 もうひとつ気がついたことがある。射撃スキルが上がって、命中率が良くなっているように感じる。15メートルで自信を持って慶子ちゃんに任せることが出来た。慶子ちゃんも明らかにいつものサバゲーより自信を持って撃っていた。

 命の危険のある異世界で、スキルの恩恵を得ることが自分をそしてパーティーメンバーを守るために必要であろう。

「注意しながら次いきましょう」

 慶子ちゃんは前向きになっている。

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