第4話 試射と実戦
「まず試し撃ちだ、一発木に向けて撃ってみよう」
タンッと言う耳障りな音とともに10センチぐらいの太さの木に穴があき、自重に耐えられなくなったのかグシャっと言う感じで倒れた。
「爆発の音はほぼしないな。この感じは爆縮と言うべきかな、Btoo○mに出ていただろ」
「知りませんよ、そんなエッチな漫画なんて」
「そこまでエッチじゃないだろう、みてるじゃないか」
「じゃあ、小学生に見せられますか」
「捕まらないなら見せられるだろう、どうせそのうち知ることだ」
「小学生の時に知ることじゃないと思います」
……。
ノーマルの弾倉には70発程度が入る、俺たちの電動エアガンはシリンダーを押し引きして捕まえた弾を打ち出す仕組みだ。それがこの威力だったら軍やテロに使われたら大変だ。たった何百円で800個の弾で大量虐殺が可能だ。
「この事は誰にも言っちゃあいけないよ」
「子供に言い含める変態おじさんですか、言わないですよ」
……。
「ほらあそこにゴブリンが5体います。これから慶子さんが撃ちます」
「あなたのレベルを上げるんだから私が撃ってどうするンですか」
「うううー、怖いよー人型の魔物は抵抗があるよ」
「やっと見つけたんじゃないですか、それともケモノ型?を今から見つけるんですか、いつになったら帰れるんですか」
「痛い痛いつねらないで」
「ほら撃ち漏らしは私がキッチンちゃんのMP5で片付けますから」
「じゃあ単発でいきますね距離10メートル」
タンッタンッタンッ
ゴブリンの胸や頭に穴があいて吹き飛ぶことはないもののかなりグロい。一人だったら吐いたかもしれない。慶子ちゃんがいるから何とか我慢できる。横を見ると慶子ちゃんが朝食べた携帯食糧を吐いていた。
こちらに向かってくるゴブリンが二体、距離は5メートル、間に合うか?
タンッタンッタンッタンッ、一体あたり2発でゴブリンだったものは肉塊になっていた。血の色は茶色っぽかった。
吐いた。
レベルが上がってレベル3になりスキルアップポイント3レベル×3点=9ポイントを得た。MPはやはりというか、3レベル×10=30上がって130になっていた。
なんとスキルポイント1でスキルレベルが1上がり、レベルがあがってもこの関係は変わらないようだ。
「チートだな」
「クソゲーですね」
「じゃあ帰ろうか」
……。
俺たちはサバゲーフィールドの駐車場に瞬間移動していたが、しっかりとイメージできるところなら出現可能らしい。日本では夕方だった。今回車に乗って帰って来たためか、クルマごと転移と言うのがデフォになったらしい、転移の欄に、車で転移と、クルマなしで転移と選択肢が湧いていた。
そのままフィールドに行く気も起こらず、俺たちはバッテリーを外し、弾をこぼさないように細心の注意を払って、風呂敷でぐるぐる巻きにした。
高速で帰る途中のサービスエリアで、夕食をとると慶子ちゃんをマンションに送って家に帰った。二人の遅い夏休みは後4日となった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます