軍勢
「な、何ニャ!?」
イキシアのフラグ発言。
それと共に王の魔物の体の一部が変色。
「……おっと!?」
「にゃにゃっ!?」
何が起こるのか。
僕が身を構えた瞬間。
変色した部分から水の光線が飛んできて慌てて回避する。
「あの変色した部分から水鉄砲が飛んでくるのかニャ!」
「水鉄砲にしては過激だけどねっ!」
くじらのしおふきにしてはずいぶんと威力も高いし、数も多い!
僕は王の魔物より噴き出る水鉄砲を彼の背中の腕で逃げ回っていく。
「うなぁ!?」
だが、王の魔物は絶賛体を揺らし続けているのだ。
うまくこの上で相手の水鉄砲を避けることは難しかった。
「主様っ!?」
「大丈夫!ちょっと義手にかすっただけだから!」
水鉄砲が少し、義手にかかっただけで慌てて声を上げるイキシアに叫び返しながら一つの決断を下す。
「えぇい!仕方ないっ!ちょっとこれは数を増やすか!」
大量の水鉄砲のヘイトが自分とイキシアの二人だけで向いている中で戦うのはちょっとあまりにもきつい。
ここは僕とイキシアの二人だけで倒すことにこだわっている場合ではないだろう。
「みんな!お願い!」
僕はダンジョンの中から現在、外せない作業をしてもらっている面々を除いた魔物たちを全員この場へと召喚する。
「おぉ!?なんだ、なんだ」
「で、でけぇぇぇぇぇええええええええええええええ!!!」
「主様ぁーっ!」
その数は脅威の千超えである。
『おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?!?』
この軍勢を前にしてはさすがの王の魔物であっても悲鳴を上げざるを得ないだろう。
「さぁ!みんあ、やっちゃって!」
「「「おぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
僕の言葉を受け、魔物たちが一斉に王の魔物へと攻撃を開始していく。
「おぉっ!ナイスだよぉ!みんな」
それよりしばし。
いくら、山ほどの巨体を持つ王の魔物であったとしても。
千を超える一人一人が強力な魔物に囲まれ、四方八方から永遠と攻撃を加えられ続ければ無事でいられるはずもない。
水鉄砲の数だって全然足りない。
「お疲れ様ぁー」
「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」」」
僕たち一味の一斉攻撃を受け、あっさりと地面の方に沈んでいった王の魔物。
それを前に労いの言葉を上げる僕に対して、空間全体を震わせるような魔物たちの勝鬨の声が響くのだった。
コメント
・ナイスー!
・り、リンチ……
・待って?こんなに魔物いるのかよ。普通に戦力を持ち過ぎでは?
・やば……えっ?マジでやばいじゃん
・おぉ~!良かった、勝てた勝てた
・もしかしてだけど、まおーだけで日本滅ぼせる?
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