圧巻

コメント

・色々とヤバすぎないか?

・あれ?あのアイアントって攻撃を通さないことで有名だよな?なんで一撃で倒しているの?

・日本最強クラスだろ、これ

・単騎で群れに突っ込んで無双しているのはどういう冗談?

・あれれぇ?おっかしいぞぉ?


 コメント欄が沸き立つ中で。


「あー、疲れた」


 僕はなんとかイキシアとともにすべての蟻の魔物を叩きのめすことが出来ていた。


「おつかれ様ニャ。主様も強かったニャ」


「……普通にイキシア以下ではあるけどね」


 僕がどれだけ力を振り絞ってもイキシアを超えるだけの強さを得れる気は全くしなかった。

 この子ってば怪物なのだけど……魔法の威力が本当に高すぎる。


「それりゃ私は主様を守るためにいるニャ。そんな我らが主様よりも弱かったら守れないニャ……主様より強い魔物ばっかな気もするニャけど」


「そこら辺は仕方ないでしょ」


「うぅ……思ったよりも主様が強いニャ。私ですらもいらないような気がするニャ」


「いや……別にそんなことはないかもよ?少なくとも配信では必要」


「ニャー!複雑な気分をこうしてやるニャー」


「わわっ!?」


 僕はいきなりイキシアへと抱きつかれて動揺の声を上げる。


「ちょ、何をするのっ!?」


「うるさいニャ。しっかりと受け入れるニャ。これは定めだニャ!」


「……えぇ」


 僕はしばらくの間イキシアに抱きつかれる。

 まぁ、イキシアはもふもふで僕の方も気持ちいいからいいけど。


「……はぁ、はぁ、はぁ」


「おしまいっ!」


 だが、ちょっとばかりイキシアの吐息が怪しくなってきた段階で引っ剥がす。


「ニャー、ニャー、ニャー……悲しいニャー」


「我慢して」


 僕はイキシアに対して冷たく言い放った後に視線をコメント欄の方に移す。


コメント

・思ったよりも距離近いんだな……

・おっふ

・獣姦オネショタっ!?

・おっと……これは

・もうこれBANだろ、許されて良い訳がない。

・あーぁ、やっちまったな。なんか普通にイキシアのほうが顔を赤らめてない?


 ……コメント欄の思考回路がエッチな方向に流れてしまっている。

 うん、見なかったことにしてさっさと進めていこうか。


「それじゃあ、イキシア。先に進んでいくよ」


「……うぅ、わかったニャ」


「いやぁー、もっと配信を終わらせるに値するビシッととした強者いないかなぁー?さっきの弱い群れではなくて」


「そうニャねぇー」


 僕はイキシアとやいのやいの言いながらダンジョンの中を進んでいくのであった。


コメント

・え?今の群れは強くない判定なの?

・バグっているよぉ

・これが最上位勢……っ!

・ちょっと、いやガチで攻略組にほしいかもしれない

・っ!?

・!?!?

・んなっ!?

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